研究課題
本研究の目的は、Si-APDに適合した長波長発光シンチレータの開発である。長波長発光シンチレータとしてはCe:LuAGを選択し、これを従来の単結晶から透明セラミックス化を図ることで、賦活剤濃度を増し、発光量を増加させるという手法を用いた。昨年度の成果として、チョクラルスキー法を用いて作製した単結晶Ce:LuAGに比べて、0.5%Ce添加透明セラミックスは高い発光量を示すことが分かった。しかしながら当該セラミックスは約16000ph/MeVの発光量であり、研究当初の目標は20000ph/MeV以上の発光量にわずかながら及ばなかったため、今年度はより詳細にCe濃度を変化させて特性を調べた。結果として0.5%程度の添加量が最適値であったことが明らかとなったため、今年度はAlサイトをGaに一部置換することによってバンドギャップ制御も試みた。LuAGの発光量があまり向上しない理由としては、ホスト光子から発光中心のCe^<3+>までのエネルギー輸送の過程において、欠陥にエネルギーが流れてしまい、最終的に無輻射遷移となってしまっていることが考えられる。Gaを添加した場合、Alを用いた場合に比べてバンドギャップを狭くする効果があるため、欠陥へのエネルギー輸送確率を抑制する効果があると考えられるためである。Ga量をAlに対して0-100%の間で変化さえた結果としてLu_3Ga_2Al_2O_<12>の組成において、約21000ph/MeVの発光量を達成し、研究目標を達成することが出来た。
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