研究概要 |
本研究では、風車本体に特化した各部位の故障診断予測モデル構築を目的とする。 風力発電機の挙動モデリングでは、厳密な情報が少ない上、多機種・多地点(風況)に及ぶ風力発電機の周辺情報をどのように解析し、モデリングしていくかが重要となる。過去の研究および経験から、挙動をモデル化することは可能であるものの、風情報や風車情報のみ、または風車モデルシミュレーションのみでは、風車本体の各部位における挙動を予測することは、不確かさが多分に含まれることが確認されている。 そこで本研究では、過去の故障事故などで蓄積してきたデータおよび現在も続けているデータの再整理、そして各部位の詳細計測データにもとづく挙動の解析を行う。本研究を通じて、通常・危険を判断できるような予測モデル構築を目指す。 平成22年度は、昨年度蓄積したデータをもとに挙動解析及びモデルの統合を行うとともに,計測システムの基礎パラメータを取得し,圧力および変位特性,音特性の確度を向上させた. 本年度の成果として,風特性と風車挙動についてデータを取得し,昨年度検討した風車予測モデルとの挙動特性について比較を行った結果,モデル挙動と計測データとよい傾向を示した.また,これらのモデルと計測データより故障予測システムの基礎的な知見を得るとともに,システムの信頼性を確認することができた.
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