外来種ミツバチとその随伴性寄生種がニホンミツバチに与える影響に関する研究

2010 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 21770021
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 生態・環境
• 研究機関: 京都産業大学 (2010); 京都大学 (2009)
• 研究代表者: 高橋 純一 京都産業大学, 総合生命科学部, 准教授 (40530027)
• 研究期間 (年度): 2009 – 2010
• キーワード: ミツバチ / 外来種 / 交雑 / 単為生殖

研究概要

セイヨウミツバチの帰化による在来種ニホンミツバチの影響を調査した。野外での観察実験と人工授精法による種間交雑実験を行ったところ、交雑女王蜂は繁殖様式を雌性単為生殖へと変化していた。両種が生息している地域では、ニホンミツバチの遺伝的多様度は低かった。これらの結果から、ニホンミツバチは種間交雑により単為生殖を行うようになり、遺伝的多様性の低下の原因となっている可能性が示唆された。

研究成果

• [雑誌論文] 根室半島のマルハナバチ相:特に北海道の希少種ノサップマルハナバチに対する外来種セイヨウオオマルハナバチの影響について (2010)
  • 著者名/発表者名: 高橋純一、山崎和久、光畑雅宏、Martin SJ., 小野正人、椿宜高
  • 雑誌名: 保全生態学研究 15巻 ページ: 101-110
  • 査読あり
• [雑誌論文] Male production by non-natal workers in the bumblebee, Bombus deuteronymus (Hymenoptera : Apidae) (2010)
  • 著者名/発表者名: Takahashi J.、Martin SJ. 、Ono M.Shimizu I
  • 雑誌名: Journal of Ethology Vol.34 ページ: 43-49
  • 査読あり
• [雑誌論文] コアシナガバチに便乗するドロバチヤドリコナダニ類の一種Sphexicozela sp.の初記録 (2010)
  • 著者名/発表者名: 山崎和久、高橋純一、岡部貴美子、牧野俊一、土田浩治
  • 雑誌名: 昆蟲 Vol.13 ページ: 126-128
  • 査読あり
• [雑誌論文] xpression of the dopamine transporter in the brain of the honeybee, Apis mellifera L.(Hymenoptera : Apidae) (2009)
  • 著者名/発表者名: Nomura T.、Takahashi J.、Sasaki T.、Yoshida T.、Sasaki M
  • 雑誌名: Applied Zoology and Entomology Vol.44 ページ: 403-411
  • 査読あり
• [雑誌論文] Variable microsatellite loci isolated from the Asian honeybee, Apis cerana (Hymenoptera; Apidae) (2009)
  • 著者名/発表者名: Takahashi J.、Shimizu S.、Koyama S.、Kimura K.、Shimizu I.、Yoshida T
  • 雑誌名: Molecular Ecology Resources Vol.9 ページ: 819-821
  • 査読あり
• [雑誌論文] Absence of reproductive conflict during queen rearing in Apis cerana (2009)
  • 著者名/発表者名: Koyama S. 、Takagi T. 、Martin SJ. 、Takahashi J.
  • 雑誌名: Insectes sociaux Vol.56 ページ: 171-175
  • 査読あり
• [学会発表] ミツバチ及びマルハナバチの帰化が近縁在来種の繁殖構造に与える影響について (2009)
  • 著者名/発表者名: 高橋純一
  • 学会等名: 第69回日本昆虫学会.シンポジウム講演
  • 発表場所: 津市
  • 年月日: 2009-10-11