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2009 年度 実績報告書

動物界におけるD-アルギニンの分布と代謝に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21770080
研究機関高知大学

研究代表者

宇田 幸司  高知大学, 教育研究部・自然科学系, 助教 (10448392)

キーワードアルギニンキナーゼ / D-アミノ酸 / フォスファゲンキナーゼ
研究概要

環境動物類のケヤリ(Sabellastarte indica)の生体内には高濃度で遊離D-アルギニンと,そのリン酸化合物である遊離D-アルギニンリン酸が存在している。また,D-アルギニン及びL-アルギニンを共に基質として利用し,D-アルギニンリン酸及びL-アルギニンリン酸を合成することのできる特異なアルギニンキナーゼが存在している。アルギニンキナーゼは無脊椎動物に広く存在するが,現在までにD-アルギニンを基質として利用することができる事が確認されているのは,ケヤリから単離されたアルギニンキナーゼのみである。
これまでの研究によって,既にL-アルギニン及びD-アルギニンの認識に関与することが示唆されていたケヤリ・アルギニンキナーゼの54,64,89,320位のアミノ酸残基について,さらに詳細な検討を行った。これらのアミノ酸残基への様々なアミノ酸置換変異体が野生型酵素に比べL-アルギニン及びD-アルギニンへの基質特異性を大きく変化させる一方で,もう一つの基質であるATPへの基質親和性をほとんど変化させないことを確かめた。
また,本年度はケヤリ以外の無脊椎動物において,D-アルギニン基質とするアルギニンキナーゼが存在するかどうかを確認するために,刺胞動物門,棘皮動物門などに分類されるいくつかの生物種からアルギニンキナーゼ遺伝子を単離した。現在は単離されたアルギニンキナーゼ遺伝子の発現系を構築中であり,発現タンパク質を用いた酵素機能の解明を進める予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Identification of key amino acid residues distinguishing chiral guanidino substrates(D- and L-arginine)in Sabellastarte arginine kinase.2010

    • 著者名/発表者名
      Uda K.
    • 雑誌名

      J.Molecular Catalysis 64

      ページ: 75-80

    • 査読あり
  • [学会発表] クマムシのアルギニンキナーゼ遺伝子の単離とその酵素活性2009

    • 著者名/発表者名
      宇田幸司
    • 学会等名
      日本動物学会 第80回静岡大会
    • 発表場所
      静岡グランシップ(静岡県)
    • 年月日
      2009-09-19

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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