• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

カタユウレイボヤのオキシトシン・バソプレシン様ペプチドの動態解析

研究課題

研究課題/領域番号 21770082
研究機関公益財団法人サントリー生命科学財団

研究代表者

川田 剛士  公益財団法人サントリー生命科学財団, 生物有機科学研究所, 研究員 (90300821)

キーワード神経生物 / バソプレシン
研究概要

A.トランスジェニックホヤの観察
カタユウレイボヤは外皮が半透明なことから、蛍光タンパク質の検出が容易である。したがって、解析したい遺伝子の転写領域下流に蛍光タンパク質遺伝子を繋げることにより、目的遺伝子の発現をリアルタイムで観察できる。我々はホヤバソプレシン(Ci-VP)遺伝子の転写領域下流に蛍光タンパク質遺伝子を融合した遺伝子のトランスジェニックホヤを作製した。このトランスジェニックホヤ観察の結果、脳神経節および脳神経節から放射状に伸びている多くの神経繊維でCi-VP遺伝子の発現が示唆され、さらに一定間隔おきに強い蛍光発色を示す末梢神経細胞が全身に存在することを確認した。これらの神経線維は入水口や消化管などの末梢器官に向かって伸びており、Ci-VP受容体も様々な末梢器官で発現していることから、脳神経節からのCi-VP放出により多くの末梢作用が引き起こされることが推測される。すなわち脳神経節・神経線維・末梢神経細胞のネットワークを介して、Ci-VPは様々な生理作用を引き起こすと考えられる。
B.ホヤニューロフィジン(Ci-NP)の解析
ニューロフィジンはバソプレシンと結合して細胞内輸送を補助する役割をもつタンパク質である。我々はホヤニューロフィジン(Ci-NP)に蛍光タンパク質を融合させることにより、擬似的にCi-VPの動態を追跡することを着想した。この実験を成立させるための前提条件として、Ci-NP/蛍光タンパク質の融合タンパク質が生体内で正常に機能していることを確認する必要がある。そこで、この融合タンパク質遺伝子を哺乳類培養細胞に導入し、その局在を確認したところ、小胞輸送経路にCi-NP/蛍光タンパク質の融合タンパク質が正常に組み込まれていることが示された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 2010 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Peptidomic analysis of the central nervous system of the protochordate, Ciona intestinalis : homologs and prototypes of vertebrate peptides and novel peptides2011

    • 著者名/発表者名
      Tsuyoshi Kawada
    • 雑誌名

      Endocrinology

      巻: (in press)

    • 査読あり
  • [学会発表] カタユウレイボヤのオキシトシン・バソプレシン様ペプチドの同定および遺伝子発現解析2010

    • 著者名/発表者名
      川田剛士
    • 学会等名
      日本動物学会第81回大会
    • 発表場所
      東京大学駒場キャンパス
    • 年月日
      2010-09-23
  • [備考]

    • URL

      http://www.sunbor.or.jp/egs/news/index.html

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi