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2010 年度 実績報告書

大腸菌Hsp90(HtpG)のリボソーム形成におけるシャペロン機能の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21770107
研究機関東京工業大学

研究代表者

元島 史尋  京都産業大学, 総合生命科学部, 助教 (70372464)

キーワードHtpG / Hsp90 / リボソーム / リボソームサブユニット / 分子シャペロン
研究概要

細胞内では分子シャペロンと呼ばれる蛋白質が、熱などにより変性した蛋白質のフォールディングを援助して細胞機能を維持している。他の分子シャペロンとは異なり、Hsp90はフォールディング最終段階にある特定のタンパク質に結合し、そのリガンド結合などを援助するという特異なシャペロン機能を持っている。Hsp90の基質タンパク質の多くは、キナーゼ、ホルモンレセプター、がん抑制タンパク質であり、Hsp90の阻害剤は抗がん作用を発揮することから注目が集められている。
そこで私は大腸菌HtpGを研究対象としてコシャペロンが関わらないプリミティブなシャペロン機能を生化学的および構造学的に解明することを最終目標として研究を開始した。HtpGと基質タンパク質複合体の構造解析が成功すれば、生化学的解析の結果を融合させることでHtpGの構造変化とシャペロン機能の相関関係を解明できると期待している。HtpGのシャペロン機能はHsp90ファミリー全体に共通の機能を反映していると考えられ、Hsp90研究にとって有益な情報になるだろう。
HtpGに結合するタンパク質を様々な培養条件においてスクリーニングしたところ、リボソームタンパク質L2が発見された。L2はHtpGのATPase活性を特異的に上昇させることがわかり、L2はHtpGの基質タンパク質であることが示唆された。さらにHtpGは30S,50Sリボソームサブユニット画分に現れたことから、HtpGはリボソームサブユニットの形成に関わっていることが示唆された。現在、我々はHtpGがリボソームの形成の具体的なメカニズムについて研究を進めている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Ribosomal protein L2 associates with E.coli HtpG and activates its ATPase activity2010

    • 著者名/発表者名
      Motojima-Miyazaki Y, Yoshida M, Motojima F.
    • 雑誌名

      Biochem Biophys Res Commun.

      巻: 400 ページ: 241-245

    • 査読あり
  • [学会発表] E.coli HtpG specifically associates with ribosomal protein L2 and DnaK to form a ternary complex.2010

    • 著者名/発表者名
      元島(宮崎)優子、元島史尋、吉田賢右
    • 学会等名
      日本生化学会
    • 発表場所
      神戸ポートアイランド
    • 年月日
      2010-12-09

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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