研究課題
細菌は好む環境に集合し、好まざる環境から逃避する性質(走性)を示し過酷な環境を生き抜く。これは環境を認識する受容体(レセプター)と運動器官(べん毛モーター)により担われる。本研究ではレセプター研究での経験を生かし、べん毛モーター研究(相互作用・イオン透過・構造変化)に踏み出した。今年度は以下のことに取り組んだ。1) PomA、PomB、FliGの発現・精制:様々な発現系・精製系の立ち上げを試み、純度の高い標品を得た。これによりPomBの部分結晶構造を明らかにした[Mol.Microbiol.2009]2) PomA-FliG間の定量的相互作用解析:PomA-FliGの化学量論比・解離定数を求める定量的相互作用系を確立を試みた。溶液NMR法を用いた解析から、1)の成果による^<15>Nラベル化試料の調製・相互作用に伴う信号消失から、結合パラメーターを算出した。3)チャネル複合体(PomA/PomB)の構造変化・イオン透過機構:構造変化・イオン透過機構解析は、NMR法とFTIR法の2つに力を入れた。FTIRにおいて、Na^+存在下・非存在下での差スペクトルから、PomBのAsp24がNa^+との結合部位であることを証明した[Biochemistry 2009]。
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