遺伝子複製によって生じる姉妹染色分体はコヒーシン複合体により連結されている。この連結機構は真核生物において保存され、これにより姉妹染色分体は正確に娘細胞へと分配される。コヒーシン複合体はSmc蛋白質とそれに結合する非Smc蛋白質より構成されるが、その構造や機能は不明な部分が多い。我々はこの複合体の構造と機能を解析する目的で高速原子間力顕微鏡を用いた。その結果、ATP加水分解ドメイン、コイルドコイル領域、二量体形成ドメインそれぞれの構造を可視化する事が出来た。また、他のSmc蛋白質との比較により類似のドメイン構造とが観察できるとともに、コイルドコイルの安定性の違いなど溶液中のダイナミクスを観 察する事が出来た。
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