• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

破骨細胞分化メカニズムの時空間的解明

研究課題

研究課題/領域番号 21770206
研究機関大阪大学

研究代表者

竹ヶ原 宜子  大阪大学, 微生物病研究所, 助教 (10444522)

キーワード破骨細胞 / podosome / small G protein / 時空間制御
研究概要

本研究では、RacのGEFであるFARP2の破骨細胞における役割に注目し、破骨細胞融合というイベントにおけるFARP2の機能をRacの活性化を指標に"時空間的"に明らかにすることにより、破骨細胞の細胞融合を担う分子メカニズムの詳細を明らかにすることを目的とする。
マクロファージ株化細胞であるRAW264.7細胞はRANKLの刺激によって容易に破骨細胞へと分化する。GEFドメインを欠損させたドミナントネガティブ型FARP2(ΔGEF-FARP2)をRAW24.7細胞に強制発現させたところ、RANKL刺激による多核破骨細胞への分化障害が認められた。しかしながらこの細胞では破骨細胞分化マーカーであるTRAPやNFATc1といった遺伝子の発現は認められ、破骨細胞分化後期に生じる多核化が障害されていることが明らかとなった。ΔGEF-FARP2発現細胞に認められる破骨細胞多核化障害を詳細に検討した。すると、(1)細胞骨格を形成するアクチン繊維構造が変化し、破骨細胞に認められるPodosome-beltの形成が障害されていた。(2)FRET法を用いて時空間的なRacの活性化を検討し、コントロール細胞で認められたpodosome-beltに特異的なRacの活性化がΔGEF-FARP2発現細胞では認められなかった。(3)ΔGEF-FARP2発現細胞はコントロール細胞に比べてインテグリンの活性が高く、細胞外基質に対する接着活性が顕著に高い、ということが明らかになった。FARP2の破骨細胞における機能をさらに確認するため、FARP2遺伝子欠損マウスを樹立し、in vitroにて破骨細胞分化誘導実験を行った。するとFARP2欠損細胞はRANKL刺激による破骨細胞分化マーカーの発現は正常であるにもかかわらず、多核破骨細胞の形成が障害され、FARP2が破骨細胞多核化に重要な分子であることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Involvement of semaphorins and their receptors in neurological diseases2010

    • 著者名/発表者名
      Takegahara N, Kumanogoh A.
    • 雑誌名

      Clinical and Experimental Neuroimmunology 1

      ページ: 33-45

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Roles of Sema4D-plexin-B1 interactions in the central nervous system for pathogenesis of experimental autoimmune encephalom yelitis2010

    • 著者名/発表者名
      Okuno T., et al.
    • 雑誌名

      The Journal of Immunology 184

      ページ: 1499-1506

    • 査読あり
  • [学会発表] Involvement of semaphorin-plexin signaling in regulation of osteo clastoaenesis2009

    • 著者名/発表者名
      Takegahara N
    • 学会等名
      The 26^<th> Naito Conference on Osteobiology
    • 発表場所
      兵庫県淡路島
    • 年月日
      20091104-20091107
  • [備考]

    • URL

      http://www.biken.osaka-u.ac.jp/lab/immunopathology/

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi