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2010 年度 実績報告書

SUMO化による網膜幹細胞・未分化前駆細胞の増殖制御機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 21770246
研究機関(財)大阪バイオサイエンス研究所

研究代表者

寺田 晃士  (財)大阪バイオサイエンス研究所, 発生生物学部門, 研究員 (70342722)

キーワード網膜 / ubc9 / hmgb3 / アフリカツメガエル / 細胞増殖
研究概要

我々は以前、アフリカツメガエルの初期胚を用いた機能解析により、xhmgb3が発生中の中枢神経系の細胞増殖制御において重要な役割をもつことを報告した。xhmgb3は、その構造から他のタンパク質と機能する可能性が考えられたため、我々は、酵母ツーハイブリッドシステムを用いて結合するタンパク質を探索し、Ubiquitin conjugating enzyme 9(Ubc9)を単離した。Ubc9は、脊椎動物において現在同定されている、唯一のSUMO結合酵素である。我々は、ubc9が網膜の中で網膜幹細胞の存存する毛様体周縁部(ciliary marginal zone)に発現することを見出した。そこで、xhmgb3とUbc9の共発現を試みると、xhmgb3単独の場合に対して、2倍以上の高頻度でアフリカツメガエル胚の眼の巨大化が認められた。一方で、Ubc9の機能阻害は、眼の縮小を引き起こした。xhmgb3とUbc9の大量発現は、アフリカツメガエルの網膜発生において、細胞死には影響を与えなかった。また、DAPI染色により核密度を検討した結果、影響が認められなかったことから、細胞密度に影響しないことが示唆された。BrdUを用いて細胞増殖について検討した結果、細胞周期の離脱に影響が認められた。さらに、Ubc9とhmgb3の共発現により、cell cycle inhibitorであるp27の発現が抑制されることを見出した。これらのことより、xhmgb3とUbc9は発生中の網膜前駆細胞の増殖の制御に共同的に機能することが示された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Sumoylation controls retinal progenitor proliferation by repressing cell cycle exit in Xenopus laevis.2010

    • 著者名/発表者名
      Terada K., Furukawa T.
    • 雑誌名

      Developmental Biology

      巻: 347 ページ: 184-190

    • 査読あり

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公開日: 2012-07-19  

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