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2010 年度 実績報告書

宿主特異的毒素による毒素非感受性植物への抵抗反応誘導機構

研究課題

研究課題/領域番号 21780039
研究機関香川大学

研究代表者

五味 剣二  香川大学, 農学部, 助教 (50511549)

キーワード宿主特異的毒素 / 植物耐病性 / シグナル伝達
研究概要

1マーカー遺伝子を使用した毒素欠損変異株接種時における発現挙動解析
宿主特異的毒素のエリシター効果を検証するため、平成21年度に選定した16種類の病害抵抗性関連遺伝子マーカーの内、最も再現性の高い7種類を用いて、ACT毒素生成菌株と毒素欠損変異株を不親和の組み合わせのラフレモン葉に接種した時における発現挙動の差異を解析した。その結果、6種類の遺伝子で、ACT毒素生成菌株接種時の方で発現量が短時間で最大、または、発現量が毒素欠損変異株接種時よりも多いという結果が得られた。残りの1種類の遺伝子おいては毒素欠損変異株接種時の方が強く発現誘導がかかるということが明らかとなった。これらのことから、宿主特異的毒素が不親和の組み合わせ時においては、多くの病害抵抗性関連遺伝子の発現を誘導する活性があることが判明した。
2宿主特異的ACT毒素によって発現が誘導される新規遺伝子群の探索
ACT毒素生成菌株と毒素欠損変異株をラフレモン葉に接種し調整したRNAを基にsubtractivePCRを行い、ACT毒素生成菌株接種時に発現誘導される遺伝子群を網羅的に解析した。その結果、100個以上の新規ACT毒素反応性遺伝子を得ることに成功した。これらの遺伝子の中には既に病害抵抗性に関与することが報告されている遺伝子をはじめ、機能未知の遺伝子も多数得られ、これまで明らかとされてこなかった新規病害抵抗性機構に関与する可能性を持った遺伝子を得ることができた.さらに、揮発性モノテルペン化合物を合成する遺伝子が単離されてきたので、カンキツ病害抵抗性機構には植物揮発性物質が重要であることが示唆された。本研究成果は、今後のカンキツ病害抵抗性機構における新規重要遺伝子の探索とその解明において大きく貢献するものと思われる。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2011 2010 その他

すべて 学会発表 (8件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 宿主特異的毒素の病害抵抗時における役割2011

    • 著者名/発表者名
      宍戸穂高
    • 学会等名
      日本植物病理学会
    • 発表場所
      東京農工大学(東京)
    • 年月日
      2011-03-27
  • [学会発表] ACT毒素生合成遺伝子クラスターが座乗する染色体とAF毒素生合成クラスターが座乗する染色体中の共通領域について2011

    • 著者名/発表者名
      溝淵優希
    • 学会等名
      日本植物病理学会
    • 発表場所
      東京農工大学(東京)
    • 年月日
      2011-03-27
  • [学会発表] 宿主特異的ACR毒素を生産するAlternaria alternataラフレモン系統が特異的に保有するポリケチド合成酵素遺伝子の解析2011

    • 著者名/発表者名
      和泉悠利子
    • 学会等名
      日本植物病理学会
    • 発表場所
      東京農工大学(東京)
    • 年月日
      2011-03-27
  • [学会発表] yeast-two-hybrid法により選抜したACRS mRNA結合タンパク質(AmBP30)と相互作用するタンパク質について2011

    • 著者名/発表者名
      安田晋輔
    • 学会等名
      日本植物病理学会
    • 発表場所
      東京農工大学(東京)
    • 年月日
      2011-03-27
  • [学会発表] ascorbate peroxidaseをコードするラフレモン抵抗性関連遺伝子(RlemAPX1)の機能性解析2011

    • 著者名/発表者名
      馬越史奈
    • 学会等名
      日本植物病理学会
    • 発表場所
      東京農工大学(東京)
    • 年月日
      2011-03-27
  • [学会発表] 宿主特異的毒素の病害抵抗時における役割2010

    • 著者名/発表者名
      宍戸穂高
    • 学会等名
      日本植物病理学会関西部会
    • 発表場所
      AOSSA(福井)
    • 年月日
      2010-09-30
  • [学会発表] 宿主特異的ACR毒素を生産するAlternaria alternataラフレモン系統の生合成を担う遺伝子群の解析2010

    • 著者名/発表者名
      和泉悠利子
    • 学会等名
      日本植物病理学会関西部会
    • 発表場所
      AOSSA(福井)
    • 年月日
      2010-09-30
  • [学会発表] RNAサイレンシングと標的遺伝子破壊法を用いたACRTS1の遺伝子宿主特異的ACR毒素生産における役割検定2010

    • 著者名/発表者名
      和泉悠利子
    • 学会等名
      日本植物病理学会
    • 発表場所
      京都国際会議場(京都)
    • 年月日
      2010-04-18
  • [備考]

    • URL

      http://www.ag.kagawa-u.ac.jp/plantpathology/index.html

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公開日: 2012-07-19  

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