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2010 年度 実績報告書

Rj遺伝子保有ダイズとの共生成立を決定づける根粒菌分泌蛋白質の同定

研究課題

研究課題/領域番号 21780056
研究機関奈良女子大学

研究代表者

岡崎 伸  奈良女子大学, 大学院・人間文化研究科, 助教 (40379285)

キーワード根粒菌 / マメ科植物 / III型分泌機構 / 共生 / 防御応答 / ダイズ / シグナル伝達 / Rj遺伝子
研究概要

バイオインフォマティクス解析により、根粒菌Bradyrhizobium elkanii USDA61株ゲノムから4つの分泌蛋白質候補を選抜した。これらの分泌タンパク質をコードする遺伝子の破壊株を作製し、rj1遺伝子保有ダイズClark-rj1およびRj4遺伝子保有ダイズHillにて共生形質を検討したが、野生株との顕著な差はみられなかった。バイオインフォマティクス解析で検出できなかった分泌蛋白質の可能性を考慮し、現在異種相補試験によるスクリーニングを行っている。
USDA61株はIII型分泌系依存的にrj1遺伝子保有ダイズに根粒形成することができる。rj1遺伝子が根粒菌nod-factorのマメ科植物側受容体(NFR1,Nod factor receptor 1)の変異遺伝子であるという報告にもとづき、日本のダイズ品種エンレイのNFR変異体En1282において再現性を検討した。その結果、USDA61株はEn1282に根粒を形成したが、III型分泌系破壊株は全く根粒を形成しなかった。すなわち、rj1遺伝子保有ダイズClark-rj1と同様に、エンレイbackgroundにおいても根粒菌はIII型分泌系依存的にNFR変異体へ根粒形成できることが明らかとなった。発現解析の結果、USDA61株を接種したダイズEnl282の根において、共生遺伝子ENOD40およびNINの発現上昇がみられた。これらの結果から、根粒菌III型分泌系は、マメ科植物-根粒菌共生に必須と考えられていたNod factorとNFRから成る相互認証過程を経由せずに、共生シグナル伝達を活性化し、根粒形成を誘導することが示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Rhizobial Type III Secretion System Modulates the Nodulation Signaling in Soybean2010

    • 著者名/発表者名
      Shin Okazaki
    • 学会等名
      1st Asian Conference on Plant-Microbe Symbiosis and Nitrogen Fixation
    • 発表場所
      Aoshima Palmbeach Hotel
    • 年月日
      2010-11-21
  • [学会発表] マメ科植物と共生する根粒菌のIII型分泌機構2010

    • 著者名/発表者名
      岡崎伸
    • 学会等名
      第4回ゲノム微生物学会若手の会
    • 発表場所
      神戸セミナーハウス
    • 年月日
      2010-10-01

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公開日: 2013-06-26  

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