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2011 年度 実績報告書

グルタチオンによるカルビン回路制御における標的因子の同定とその分子機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21780061
研究機関岡山県農林水産総合センター

研究代表者

岩崎 郁  岡山県農林水産総合センター生物科学研究所, 流動研究員 (40443593)

キーワードグルタチオン / 光合成 / 二酸化炭素固定 / カルビン回路 / Rubisco
研究概要

本研究では、グルタチオンが光合成・カルビン回路を制御するメカニズムを明らかにすることを目的にシロイヌナズナを用いて解析をおこなっている。これまでに、グルタチオン結合性葉緑体型アルドラーゼの同定や内生グルタチオン量が低下したシロイヌナズナ変異体の解析から、グルタチオンが光合成・カルビン回路の制御に関わることを明らかにしてきた。また、シロイヌナズナ野生型植物(Columbia)にグルタチオンを底面灌水により施用すると種子収量が増加し地上部バイオマス量が増加することを見出した。グルタチオン施用の植物は、無施用植物と比較して、個葉の二酸化炭素固定能力が高く、葉面積あたりの窒素やRubisco、クロロフィル含量が高いことがわかった。適当な条件では、窒素施用でバイオマス量や種子収量が増加することが知られる。本年度は、グルタチオンの窒素源以外の効果を明らかにするため、グルタチオン施用と硝安施用の個葉光合成への効果を比較した。シロイヌナズナ野生型植物に酸化型(GSSG)および還元型(GSH)グルタチオンと硝安を窒素当量で同量となるようにそれぞれ施用した。硝安施用区では、無施用区と比較して葉面あたりの二酸化炭素固定速度に有意差は認められなかった。また葉面積あたりの窒素量、Rubisco量、クロロフィル含量も無施用区と比較して有意差は認められなかった。これらの結果からグルタチオン施用は、従来の窒素施用以外の効果で、個葉光合成へ影響を与えることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Biomass production is promoted by increasing an aldolase undergoing glutathionylation in Arabidopsis thaliana2012

    • 著者名/発表者名
      Aya Hatano-Iwasaki, Ken'ichi Ogawa
    • 雑誌名

      International Journal of Plant Developmental Biology

      巻: 7(In press)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Overexpression of GSH1 gene mimics transcriptional response to low temperature during seed vernalization treatment of Arabidopsis2012

    • 著者名/発表者名
      Aya Hatano-Iwasaki, Ken'ichi Ogawa
    • 雑誌名

      Plant and Cell Physiology

      巻: 53(In press)

    • 査読あり
  • [学会発表] グルタチオンのシロイヌナズナに対する効果-硝安施用との比較2012

    • 著者名/発表者名
      岩崎(葉田野)郁
    • 学会等名
      第53回日本植物生理学会年会
    • 発表場所
      京都産業大学
    • 年月日
      2012-03-16

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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