1.LitR蛋白を介した光応笞の分子機構の解明 T.thermophilusについて、LitR蛋白が自身のプロモーターに結合して負の転写調節因子として機能することをin vivoならびにin vivoの実験系を用いて明らかにした(論文2)。結晶化については種々の条件を検討したが現在までに成功していない。マイクロアレイ解析を実施し、光依存的な転写を示す遺伝子群を複数同定することに成功した。 P.putidaについては、3つ存在するLitRホモログのうち2つについて破壊を作出することに成功し、それらが相補的に光依存性遺伝子群の転写を司っていることを明確にした。また、光依存性遺伝子の中に細胞の凝集に関与する分泌蛋白質が含まれていることに着目し、その遺伝子破壞株を作成した。その結果、本蛋白質は細胞の凝集を負に制御することを示唆する結果を得た。 2.光に依存する微生物と機能の探索 植物体に付着している菌群に着目し、それらの混合物を明暗条件下において培養しDGGE法を用いた菌相解析を行った。その結果、地上部に由来する菌群について明暗の条件で顕著な菌相の違いが認められることを発見した。 探索によって見いだされた菌に近縁のCorynebacteriumについて、その光応答がLitRとは異なるタイプの転写調節蛋白質の機能を介して起こっていることを見いだした。その蛋白質の欠損株の作出に成功し、それが負の調節因子として機能していることを明らかにした。
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