植物遺体食性土壌動物排泄物の細菌群集を解析し、腐食連鎖における土壌動物と土壌細菌の新規な関連性の発見を試みた。陸生甲殻類の一種であるArmadillidium vulgare (オカダンゴムシ) をモデル土壌動物とし、サクラ落葉を飼料とした飼育系から採取した排泄物の細菌群集を、高速シーケンサーで解析した。その結果、排泄物に特徴的に存在する細菌群や、排泄物の土壌埋設処理によって存在比が増大または減少する細菌群を見出し、未消化植物遺体を含む排泄物中の有機物分解が、存在比を増大させた細菌群によって担われていることが示唆された。
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