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2009 年度 実績報告書

神経細胞におけるcGMPシグナルの機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 21780098
研究機関徳島大学

研究代表者

湯浅 恵造  徳島大学, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 助教 (70363132)

キーワードシグナル伝達 / cGMP / プロテインキナーゼ / 神経細胞 / 神経突起形成
研究概要

神経細胞におけるcGMP/cGKシグナリングの未だ不明確な情報伝達系の解明を試み、以下の成果を得た。1.cGKIは神経細胞に発現するRhoエフェクターであるrhotekinと相互作用し、cGMP依存的にrhotekinの93番目Serをリン酸化した。マウス神経芽腫細胞株Neuro2A細胞において、cGKIおよびrhotekinは分化前では細胞質に共局在したのに対して、レチノイン酸刺激による分化誘導後では細胞膜および神経突起に共局在した。これを細胞膜透過性cGMPにより処理すると、rhotekinはcGKIから解離し、細胞膜から細胞質へ移行した。さらに、rhotekinの擬似リン酸化変異体(rhotekinS93D)はRhoA/ROCKシグナルによる神経突起退縮を阻害した。これらの結果から、cGKIは細胞内cGMPの上昇に伴ってrhotekinをリン酸化し、リン酸化されたrhotekinはcGKIから解離し、神経突起の形成に重要な役割を担うことが示された。2.cGKIの基質として非選択的カチオンチャネルTRPC7(transient receptor potential cation channel, subfamily C, member 7)を同定した。TRPC7はカルバコール刺激によってカルシウム流入や転写因子CREBの活性化を引き起こすが、cGKIによるリン酸化(15番目Thr)によってこれらが抑制された。TRPC7は脊髄後根神経節神経細胞や脳下垂体細胞に発現しているが、その生理機能については明らかにされていないため、現在、軸索伸長や分岐あるいはホルモン分泌における役割について解析中である。3.cGKIの候補基質としてアポトーシスに関わるdeath-assosiated protein kinase 2(DAP kinase 2)を同定した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] 神経突起形成におけるcGMP依存性プロテインキナーゼの機能解析2010

    • 著者名/発表者名
      湯浅恵造
    • 学会等名
      日本農芸化学会2010年度大会東京大学駒場キャンパス(東京)
    • 発表場所
      東京大学駒場キャンパス(東京)
    • 年月日
      2010-03-29
  • [学会発表] cGKIαによるTRPC7の調節機構2010

    • 著者名/発表者名
      松田泰斗
    • 学会等名
      日本農芸化学会2010年度大会
    • 発表場所
      東京大学駒場キャンパス(東京)
    • 年月日
      2010-03-29
  • [学会発表] cGMP依存性プロテインキナーゼとRhoエフェクターrhotekinとの相互作用の解析2009

    • 著者名/発表者名
      湯浅恵造
    • 学会等名
      第82回日本生化学大会
    • 発表場所
      神戸ポートアイランド(神戸市)
    • 年月日
      2009-10-21
  • [学会発表] cGMP依存性プロテインキナーゼ(cGK)の新規基質の同定およびその機能解析2009

    • 著者名/発表者名
      松田泰斗
    • 学会等名
      第82回日本生化学大会
    • 発表場所
      神戸ポートアイランド(神戸市)
    • 年月日
      2009-10-21

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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