3種類の手法Red相同組換え、FLP/FRT部位特異的組換え、およびP1形質導入)の最適な組み合わせにより、大腸菌の染色体DNAの任意の位置に自由自在に多数の遺伝子を導入する技術を開発した。遺伝子発現に関するプロモーターのバリアントを作製することで、染色体DNA上に挿入した遺伝子の発現量を制御することも可能となった。挿入する遺伝子のコピー数、プロモーターの種類、挿入位置の3つの条件を調整することで遺伝子発現量の厳密な制御を行うことができ、大腸菌のtRNAの発現量を自由に調整するための基盤技術が整った。したがって、本研究で作製した手法を用いることで、大腸菌のコドン使用頻度を自由に改良し、コドン同調化大腸菌を作製することが可能である。
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