アルファルファの根から分泌される細菌クオラムセンシングシグナル様物質(AHLミミック)を構造決定に足る量得る方法を検討した。根を有機溶媒で抽出するよりも、水耕栽培して得た根分泌物を活性炭カードリッジで連続的に回収する方がより多くの活性物質を得ることができた。細菌クオラムセンシング応答性遺伝子の活性化を指標として、根分泌物からの活性物質の精製を進め、活性物質を単離した。各種スペクトル解析の結果、本物質はAHLそのものであることを明らかにした。得られた物質がAHLであったことから、AHLミミックの正体は植物由来の代謝物ではなく、共生細菌が産生・分泌するAHLである可能性が示唆される。
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