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2009 年度 実績報告書

腸管における食品ペプチド受容体CaSRの機能解析と未知の食品たんぱく質受容体探索

研究課題

研究課題/領域番号 21780118
研究機関北海道大学

研究代表者

比良 徹  北海道大学, 大学院・農学研究院, 助教 (10396301)

キーワードCalcium-sensing receptor / 食品ペプチド / 食品たんぱく質 / 受容体 / コレシストキニン
研究概要

1.代表的食品たんぱく質の一つである牛乳α-カゼインの消化管内分泌細胞での認識機構を明らかにするために、消化管内分泌細胞株におけるα-カゼインによる消化管ホルモンCholecystokinin(CCK)の分泌機構を解析した。その結果、Transient Receptor Potential cation channels(TPRチャネル)に属し、辛味や冷感の受容体として知られるTRPA1が、α-カゼインの認識に関わることが示唆された。
2.アミノ酸や塩基性ペプチドを認識することが知られているカルシウム感知受容体(CaSR)の特異的阻害剤を用いて、消化管内分泌細胞株における種々の食品ペプチドによるCCK分泌作用への影響を調べたところ、いくつかの食品ペプチドのCCK分泌作用が抑制された。また、電気透析機により低分子画分を除去したところ、CaSR阻害剤の影響を受ける食品ペプチドと受けない食品ペプチドが見られ、CaSRが種々の大きさのペプチド認識に関わることが示唆された。
3.上記CaSRのアゴニストである塩基性たんぱく質プロタミンをラットに経口投与することにより、経口グルコース負荷試験における血糖上昇が抑制されることを見出した。また、プロタミンが消化管ホルモンGLP-1の分泌を誘導することを確認し、腸管におけるCaSRの活性化が、GLP-1分泌促進や胃排出抑制を介して血糖上昇抑制に寄与することが示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Soybean <beta> 51-63 peptide stimulates cholecystokinin secretion via a calcium-sensing receptor in enteroendocrine STC-1 cells2010

    • 著者名/発表者名
      Nakajima S, Hira T, Eto Y, Asano K.Hara H
    • 雑誌名

      Regulatory Peptides 159(1-3)

      ページ: 148-155

    • 査読あり
  • [学会発表] ラットにおいて Protamine 経口投与は血糖上昇を抑制する2009

    • 著者名/発表者名
      村松茉耶、比良徹、江藤譲、原博
    • 学会等名
      平成21年度第二回合同学術講演会
    • 発表場所
      帯広市十勝プラザ
    • 年月日
      2009-11-28

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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