γ-アミノ酪酸(GABA)およびGABA_B受容体作動薬であるbaclofenはマスト細胞のヒスタミン遊離を抑制した。また、マスト細胞はGABA_B受容体を発現し、関連するシグナル伝達が確認された。さらに、T細胞、NK細胞においてもGABA_B受容体の発現が確認され、GABAが免疫機能に影響を及ぼす可能性が示された。一方、GABAおよびbaclofenの経口投与によりTh2偏向状態にあるBALB/cマウスの血中IgEレベル亢進が有意に抑制され、そのメカニズムとしてTh1型免疫応答の誘導によるTh1/Th2バランスの改善が背景にあることが推察された。GABAはGABA_B受容体を介してマスト細胞機能とIgE産生を抑制し、抗アレルギー作用を発揮することが期待される。
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