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2009 年度 実績報告書

メタボローム解析によるアリール炭化水素受容体依存的な生体内代謝変動の評価

研究課題

研究課題/領域番号 21780125
研究機関神戸大学

研究代表者

西海 信  神戸大学, 医学研究科, グローバルCOE研究員 (20514706)

キーワードアリール炭化水素受容体 / メタボローム解析 / 代謝産物 / 質量分析計
研究概要

アリール炭化水素受容体(AhR)は、様々な組織に発現しているが、その生体機能はほとんど明らかとされていない。AhRのリガンドとしては、環境汚染物質であるダイオキシン類やタバコの煙に含まれる芳香族炭化水素などの外因性の化合物がよく知られているものの、その生体内リガンドついての情報もほとんどないのが現状である。本研究では、細胞内代謝産物を網羅的に、かつ包括的に解析するメタボローム解析を実施することにより、AhRの外因性リガンドによる毒性発現機構を細胞内代謝の観点から検討した。C57BL/6マウスにAhRのリガンドである3-メチルコランスレンを腹腔内投与し、肝臓、ならびに、血清を回収した。続いて、それらから生体内代謝産物を抽出し、質量分析計を用いたメタボローム解析を実施した。その結果、アスパラギン酸やグルタミン酸など様々なアミノ酸が3-メチルコランスレン処理により増加することが明らかとなった。また、クエン酸回路に関与するフマル酸やリンゴ酸の増加も確認できた。一方、エネルギー産生の源となりうる糖に関しては、3-メチルコランスレン処理により減少するという予備実験データを得ることができた。これらの結果は、AhRリガンドが生体に作用することで、エネルギー産生に関わる代謝経路が変動していることを示唆している。また、AhR欠損培養細胞株を用いた実験において、AhRの活性化を介して変動する生体内代謝産物を数種同定した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] 2,3,7,8-Tetrachlorodibenzo-p-dioxin impairs an insulin signaling pathwaythrough the induction of tumor necrosis factor α in adipocytes.

    • 著者名/発表者名
      Nishiumi S., Yoshida M., Azuma T., Yoshida K., Ashida H.
    • 雑誌名

      Toxicological Sciences (in press)

    • 査読あり

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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