ツキノワグマによるクマ棚形成を介した間接効果とハビタット創出

2012 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 21780154
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 森林科学
• 研究機関: 長野大学
• 研究代表者: 高橋 一秋 長野大学, 環境ツーリズム学部, 准教授 (10401184)
• 研究期間 (年度): 2009 – 2012
• キーワード: エコシステムエンジニア / クマ棚 / ツキノワグマ / 林冠ギャップ / 間接効果

研究概要

クマ棚の分布は尾根に集中した。クマ棚形成に伴って形成された小規模林冠ギャップの面積は、尾根において年間1haあたり141.3m2にも達し、この面積は調査地区の尾根に創出した倒木ギャップ面積の約6.6倍であった。林冠層における開空率および液果植物の結実率は閉鎖林冠下より小規模林冠ギャップ下のほうが高い値を示した。センサーカメラによる観察から、鳥類および哺乳類がクマ棚を採餌、貯食、休憩、繁殖の場所として利用していることが明らかになった。

研究成果

• [雑誌論文] Spatial distribution and size of small canopy gaps created by Japanese black bears : estimating gap size using dropped branch measurements. (2013)
  • 著者名/発表者名: Kazuaki Yakahashi, Takahashi K
  • 雑誌名: BMC Ecology 巻: 13 ページ: 23
  • DOI: doi:10.1186/1472-6785-13-23
  • 査読あり
• [学会発表] クマ剥ぎが林内植生と光環境に与える影響 (2013)
  • 著者名/発表者名: 高橋一秋,高橋香織
  • 学会等名: 第60回日本生態学会
  • 発表場所: 静岡
  • 年月日: 20130000
• [学会発表] ツキノワグマによって創出された小規模林冠ギャップのサイズ推定 (2011)
  • 著者名/発表者名: 高橋一秋,高橋香織,柳貴洋,美齊津裕太
  • 学会等名: 第58回日本生態学会
  • 発表場所: 札幌
  • 年月日: 20110000
• [学会発表] The Japanese black bear as seed dispersers and ecosystem engineers (2010)
  • 著者名/発表者名: Kazuaki Takahashi, Takahashi K, YanagiT, Misaizu Y, Tamatani H, Koyama M Washitani
  • 学会等名: The 5th International Symposium-Workshop on Frugivores and Seed Dispersal
  • 発表場所: Montpellier,France
  • 年月日: 20100000
• [学会発表] ツキノワグマによるクマ棚の形成 (2010)
  • 著者名/発表者名: 高橋一秋,高橋香織,柳貴洋,美齊津裕太
  • 学会等名: 第57回日本生態学会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 20100000
• [備考] 高橋一秋のWebsite-クマ棚研究
  • URL: http://www.nagano.ac.jp/education_research/kyouin/k-takahashi2/