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2009 年度 実績報告書

森林土壌におけるグロマリン現存量とその集積に関与する鉄化合物の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21780162
研究機関独立行政法人森林総合研究所

研究代表者

谷川 東子  独立行政法人森林総合研究所, 関西支所, 主任研究員 (10353765)

キーワードグロマリン / アーバスキュラー菌根菌 / 森林土壌 / 炭素 / 鉄 / 糖たんぱく / 貯留 / 物質循環
研究概要

アーバスキュラー菌根菌由来の糖たんぱく「グロマリン」は、土壌のもつ炭素貯留機能を高めている可能性があるが、グロマリンの集積実態はまだ良く分かっていない。そこでグロマリンの集積に関与すると考えられている鉄が、実際にグロマリン量と関係があるのかを把握することを本研究の目的としている。山城試験地のソヨゴ林とコナラ林の土壌問において、「特定試薬に反応するたんぱく質量(BRSPと表記する。これがグロマリン量にほぼ相当する)」、および炭素と鉄の量を比較した。前者の植生はアーバスキュラー菌根菌と共生するため、その土壌ではグロマリンが多く、後者の植生はアーバスキュラー菌根菌と共生しないため、その土壌ではグロマリンが少ないと考えられる。その結果、ソヨゴ林とコナラ林の土壌で、BRSP含量が高ければ炭素含量も高く、また、ピロリン酸可溶鉄含量が高ければBRSP含量も炭素含量も高いという関係が見られた。ただしBRSPと炭素の関係はソヨゴ林とコナラ林間で統計的な差はなかったが、ピロリン酸可溶鉄とBRSPの関係は林間で統計的な差が見られ、ソヨゴ林のほうがピロリン酸可溶鉄の増加率に対するBRSPの増加率は大きかった。従って、ピロリン酸可溶鉄が多く含まれる土壌ではグロマリン含量(グロマリンと同調する炭素含量も)が増えるが、その増え方はアーバスキュラー菌と共生するソヨゴの林の方がより顕著であることが明らかになった。この結果は、グロマリンが土壌の炭素集積能をより高めていることを示唆している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 備考 (1件)

  • [備考] 森林総合研究所関西支所研究情報No.94

    • URL

      http://www.fsm.affrc.go.jp/Joho/index09.html

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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