研究課題
若手研究(B)
本研究ではモザンビークティラピアを実験魚として用い、魚類でのアミノ酸吸収機構としての消化管におけるアミノ酸トランスポーター遺伝子の同定とその発現動態、および飼育環境条件によるその変動の解析を行った。また生体内でのアミノ酸需要の一部として、細胞内浸透圧調節物質としての遊離アミノ酸の寄与とその変動についても検討した。その結果、消化管で発現する10種のアミノ酸トランスポーター遺伝子を同定した。またその発現は腸の前半部において高い傾向にあり、魚類では前腸が栄養吸収に重要な場であることが明らかとなった。またアミノ酸トランスポーター遺伝子は飼育環境によりその発現が変動し、そのパターンも淡水環境において高発現である傾向が全体として観察され、塩分環境要因との関連があることが示された。また、細胞内浸透圧調節物質としてアミノ酸が寄与していることが示され、海水のような高塩分環境に適応する際には、遊離アミノ酸の総量を増加させる長期的対応機構とグリシン、アラニンなど一部のアミノ酸を増加させる短期的対応機構が存在することが示唆された。
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