生態および代謝学的知見による水産プロバイオティクス菌の有効性の実証

2011 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 21780176
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 水産学一般
• 研究機関: 三重大学
• 研究代表者: 田中 礼士 三重大学, 大学院・生物資源学研究科, 准教授 (80447862)
• 研究期間 (年度): 2009 – 2011
• キーワード: プロバイオティクス / アワビ / 標識 / 生態

研究概要

本研究では水産養殖として用いるプロバイオティクスについて、生態学および代謝学的観点から有効性を評価した。プロバイオティクスの検出系を作製し、宿主消化管内のどの部位にどれだけ付着するのか、またこれらの菌が作り出す各種短鎖脂肪酸を網羅的に解析し、どのような成分が宿主に供給されるのか検証した結果、プロバイオティクスは消化管内の組織壁に微小なコロニーを形成していることが確認された。また、アワビ消化管環境において多くの有機酸とアミノ酸を宿主であるアワビに供給していることが示唆された。

研究成果

• [雑誌論文] Improved gut environment of abalone Haliotis gigantea through Pediococcus sp (2010)
  • 著者名/発表者名: Iehata S, Inagaki T, Okunishi S, Nakano M, Tanaka R, Maeda H
  • 雑誌名: Ab1 treatment. Aquaculture 巻: 305巻 ページ: 59-65
  • 査読あり
• [雑誌論文] Colonization and probiotic effects of lactic acid bacteria in the gut of the abalone Haliotis gigantea (2009)
  • 著者名/発表者名: Iehata S, Inagaki T, Okunishi S, Nakano M, Tanaka R Maeda H
  • 雑誌名: Fisheries science 巻: 75巻 ページ: 1285-1293
  • 査読あり
• [学会発表] 食藻動物(アワビ)のプロバイオティクス (2012)
  • 著者名/発表者名: 田中礼士
  • 学会等名: 日本水産学会
  • 発表場所: 東京海洋大学
  • 年月日: 2012-03-30
• [学会発表] メガイアワビ消化管および飼育水中からのArcobacter属細菌の検出と遺伝的多様 (2011)
  • 著者名/発表者名: 田中礼士,家畠俊平,前田広人
  • 学会等名: 日本水産学会
  • 発表場所: 長崎大学
  • 年月日: 2011-09-30
• [学会発表] メガイアワビの消化管内細菌相の季節変動 (2010)
  • 著者名/発表者名: 田中礼士,家畠俊平,前田広人
  • 学会等名: 日本水産学会
  • 発表場所: 京都大学農学部
  • 年月日: 2010-09-23
• [学会発表] Pediococcus sp. Ab1株の飼料添加によるメガイアワビの消化管内環境改善 (2010)
  • 著者名/発表者名: 家畠俊平,田中礼士,前田広人
  • 学会等名: 日本水産学会
  • 発表場所: 日本大学生物資源学部
  • 年月日: 2010-03-28
• [備考] ホームページ
  • URL: http://www.bio.mie-u.ac.jp/seimei/kaiyo/bisei/