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2010 年度 実績報告書

甲殻類の性分化を制御するヘテロ2本鎖糖ペプチド(造雄腺ホルモン)の作製と機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 21780186
研究機関神奈川大学

研究代表者

大平 剛  神奈川大学, 理学部, 助教 (10361809)

キーワード造雄腺ホルモン / オカダンゴムシ / オニテナガエビ / 十脚目 / 等脚目 / 甲殻類 / 性転換 / 性分化
研究概要

オカダンゴムシの造雄腺ホルモン(AGH)前駆体はN末端側からB鎖、Cペプチド、A鎖からなり、Cペプチドが除去されて成熟型となる。本年度は、組換えAGH前駆体をバキュロウイルス・昆虫細胞発現系を用いて発現させた。細胞溶解液をSDS-PAGEで分離し、抗オカダンゴムシAGH抗体を一次抗体に用いたウエスタンブロットを行った結果、17.5kDaと22kDaの位置に2本の免疫陽性のバンドが観察され、17.5kDaのバンドは糖鎖が付加していないもの、22kDaのバンドは糖鎖が付加したものと考えられた。次いで、組換えAGH前駆体を逆相HPLCで精製し、同様にウエスタンブロットに供した。その結果、二つのピーク画分に、共に免疫陽性の2本のバンドが確認された。二つのピークにまたがって免疫陽性の反応が観察されたのは糖鎖のパターンが異なっているためと推測された。
組換えオカダンゴムシAGH前駆体の発現法を参考にして、オニテナガエビの造雄腺ホルモン様分子(IAG)の前駆体をバキュロウイルス・昆虫細胞発現系を用いて発現させた。オニテナガエビのIAGに対する抗体を用いてウエスタンブロットを行った結果、組換えバキュロウイスルを感染させた細胞では免疫陽性のバンドが検出されたが、ウイルスを感染させていない細胞ではバンドは観察されなかった。また、検出された免疫陽性のバンドの位置は、組換えIAG前駆体の予想される分子量よりも大きかった。これらの結果より、期待通りの糖鎖を有する組換えIAG前駆体が発現していると考えられた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Molecular cloning of a cDNA encoding insulin-like androgenic gland factor from the kuruma prawn Marsupenaeus japonicus and analysis of its expression.2011

    • 著者名/発表者名
      坂西綱太、石坂紀子、朝比奈潔、水藤勝喜、泉進、大平剛
    • 雑誌名

      Fisheries Science

      巻: VOL.77(印刷中)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 発生に伴うオカダンゴムシ造雄腺ホルモン(AGH)の発現動態の解析2010

    • 著者名/発表者名
      泉進、齊藤裕、長澤寛道、長谷川由利子、大平剛
    • 雑誌名

      Science Journal of Kanagawa University

      巻: VOL.21 ページ: 57-60

  • [学会発表] 甲殻類における性分化のホルモン制御2011

    • 著者名/発表者名
      大平剛
    • 学会等名
      日本比較内分泌学会第35回大会シンポジウム
    • 発表場所
      静岡グランシップ
    • 年月日
      2011-11-19
  • [学会発表] クルマエビの造雄腺ホルモン様分子をコードするcDNAのクローニング2010

    • 著者名/発表者名
      坂西綱太
    • 学会等名
      平成22年度日本水産学会秋季大会
    • 発表場所
      京都大学吉田キャンパス
    • 年月日
      2010-09-24
  • [学会発表] 成長に伴うオニテナガエビ造雄腺の組織像の変化2010

    • 著者名/発表者名
      鶴岡慎哉
    • 学会等名
      平成22年度日本水産学会秋季大会
    • 発表場所
      京都大学吉田キャンパス
    • 年月日
      2010-09-23

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公開日: 2012-07-19  

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