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2009 年度 実績報告書

亜熱帯性ホンダワラ類の分布拡大メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 21780192
研究機関独立行政法人水産総合研究センター

研究代表者

八谷 光介  独立行政法人水産総合研究センター, 西海区水産研究所, 研究員 (80470136)

キーワード亜熱帯性ホンダワラ類 / 温帯性ホンダワラ類 / 食害 / 回復力 / 藻場 / 磯焼け
研究概要

近年、九州西岸で分布が拡大している亜熱帯性ホンダワラ類について、その分布の広がりを把握するとともに、分布拡大を可能にした要因を探った。具体的には、在来種と亜熱帯性ホンダワラ類について食害からの回復力を比較するとともに、在来種群落の有無が亜熱帯性ホンダワラ類の分布拡大の必要条件かどうかについて検討した。
1. これまで亜熱帯性ホンダワラ類の分布について聞き取り情報しかなかった小値賀島周辺で、5月下旬に13箇所を潜水調査したところ、4箇所でキレバモクを、2箇所でツクシモクを確認した。これらの地点では在来種のホンダワラ群落は衰退していた。
2. 在来種のノコギリモクおよび亜熱帯性種のそれぞれが優占する藻場において光量子量を測定した。また、ノコギリモク群落内に人為的に空き地を作り、空き地の内外で亜熱帯性ホンダワラ類が生長・生残するかを調べるための野外実験を開始した。今後は、室内実験により、ノコギリモク群落内外の光環境下における亜熱帯性ホンダワラ類と在来種の光合成や生長特性を比較することにより、野外実験の結果を検証する予定である。
3. 亜熱帯性ホンダワラ類と在来のホンダワラ類の主要種について、食害を受けた状況を再現し、個体の主枝をすべて切断し水槽内に収容したところ、水温22℃で全ての種が主枝や葉が再生した。また、野外の潜水観察により、在来のノコギリモクは茎先端部を切断すると組織が再生しないこと、亜熱帯性のマジリモクやキレバモクでは、茎を失った個体でも組織が再生することが観察された。今後は、これらのホンダワラ類の付着器から再生能力を定量的に比較するために、サンプル数を多く確保できる室内実験を行う予定である。

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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