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2010 年度 実績報告書

食をめぐる事件と食品関連企業の株価変動

研究課題

研究課題/領域番号 21780201
研究機関北海道大学

研究代表者

中谷 朋昭  北海道大学, 大学院・農学研究院, 助教 (60280864)

キーワード動的相関係数 / 食をめぐる事件 / DCC-GARCHモデル / 株価変動 / 食品関連企業
研究概要

本研究は,食品関連企業の不祥事に対する株式市場の反応を分析するものである.2010年度においては,2007年1月に発覚した洋菓子メーカーA社による消費期限切れ原料使用問題に着目して,同業であるB社とC社との間の株価変動における動的相関係数の分析を行った.A社とB社は不祥事発覚以前から業務提携関係にあったが,不祥事の発覚にともない,提携関係を解消している.一方,C社は,不祥事発覚で業績の低迷したA社を子会社化している.このように,食をめぐる不祥事を契機に,提携関係解消と子会社化など,A社と同業他社との関係に変化が生じていることから,株価変動の動的相関係数をDCC-GARCHモデルによって推定することで,不祥事や企業間の関係変化に対する株式市場の反応を明らかにすることができる.
分析の結果,不祥事発覚時には,提携関係にあったA社とB社の動的相関係数がただちに低下するという変化が見られたのに対して,提携関係解消や子会社化発表の際には,大きな変化は認められなかったことが明らかとなった.これは,提携関係解消や子会社化という情報は,不祥事発覚にともなうA社の業績低迷などによって,株価に徐々に反映されており,そのため正式発表に際しては,おおきなインパクトを与えなかったものと考えられる.また,前年度の研究結果と比較しても,このような不祥事に対しては,市場は直ちに反応する傾向にあることが推察される.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 食品関連企業における規範逸脱型不祥事と株価変動-動的相関係数による分析-2010

    • 著者名/発表者名
      中谷朋昭・座波祐一郎
    • 雑誌名

      フードシステム研究

      巻: 第17巻第3号 ページ: 194-197

    • 査読あり
  • [学会発表] An Alternative Test for Causality in Variance in the Conditional Correlation GARCH Models2011

    • 著者名/発表者名
      Nakatani, T., Terasvirta, T.
    • 学会等名
      小樽商科大学 土曜研究会
    • 発表場所
      小樽市・小樽商科大学(招待講演)
    • 年月日
      2011-02-18
  • [学会発表] An Alternative Test for Causality in Variance in the Conditional Correlation GARCH Models2010

    • 著者名/発表者名
      Nakatani, T., Terasvirta, T.
    • 学会等名
      Hitotsubashi Conference on Econometrics 2010
    • 発表場所
      国立市・一橋大学
    • 年月日
      2010-10-21
  • [学会発表] 消費期限切れ原料使用問題と関連企業の株価変動-動的相関係数による分析-2010

    • 著者名/発表者名
      中谷朋昭・座波祐一郎
    • 学会等名
      日本フードシステム学会
    • 発表場所
      松戸市・千葉大学農学部
    • 年月日
      2010-06-13
  • [図書] Four Essays on Building Conditional Correlation GARCH Models2010

    • 著者名/発表者名
      Tomoaki Nakatani
    • 総ページ数
      173
    • 出版者
      Economic Research Institute, Stockholm School of Economics

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公開日: 2012-07-19  

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