水稲群落上空からのレーザスキャナ計測により、水稲植被率を広域推定する手法の開発・検討に取り組んだ。推定手法の開発・検討に必要なデータを地上実験および航空レーザ計測実験により取得した。地上実験データを解析した結果、水稲群落草冠からのレーザ光の入射深さによる植被率推定手法の再現性を確認できた。また、稲株が小さい生育初期では、鉛直下向きのレーザ計測ではなく、斜め計測が有効であることを確認できた。航空計測では、植被状態が異なる3時期のデータを解析し、植被率が約70%の繁茂状態においても、群落内部(約50%の高さ)までレーザ光が入射していることが確認できた。また、植被状態が約40%までは、鉛直方向からの航空レーザ計測では、ほとんど茎葉の情報が取得できない可能性が高いことを確認した。
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