• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実績報告書

ソマトスタチンによるニワトリヒナ独自の脳内摂食促進機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21780247
研究機関愛媛大学

研究代表者

橘 哲也  愛媛大学, 農学部, 准教授 (80346832)

キーワード畜産学 / 脳・神経 / 行動学 / 薬理学 / 栄養学
研究概要

本研究では、ソマトスタチンがニワトリヒナ独自の摂食促進機構を担っている可能性があると考え、その摂食促進作用機序を解明することを目的としている。本年度は、ソマトスタチンの摂食促進神経ネットワークを分子生物学的手法で明らかにすることを中心に研究を進めた。まず、ニワトリヒナの各組織におけるソマトスタチンとソマトスタチン受容体1・2・3・4・5のmRNA発現部位をRT-PCR法で調べたところ、いずれも脳に多く発現していることを明らかにした。さらに、卵用種ヒナとブロイラーヒナの間脳のソマトスタチンmRNA発現量をリアルタイムPCR法で調べたところ、同mRNA発現量が絶食により有意に増加したことから、脳内ソマトスタチンはニワトリヒナの摂食を促進している可能性が強く示唆された。さらに、ソマトスタチンの摂食促進作用に関わる摂食調節因子を明らかにするため、まず成長ホルモン受容体欠損ニワトリヒナを対象とした遺伝子発現の調査を実施した。その結果、成長ホルモン受容体欠損ニワトリヒナの全脳におけるソマトスタチンmRNA発現量は野生型よりも有意に高いことを見出した。さらに、欠損ヒナでは脳内グレリンと成長ホルモン放出ホルモンmRNA発現量が高かった。さらに、ソマトスタチン脳室内投与後に血中インスリン濃度が低下することを明らかにした。以上のことから、ソマトスタチンの摂食促進作用が成長ホルモン、グレリン、成長ホルモン放出ホルモンそしてインスリンと関係していることが示唆された。なお、ソマトスタチンを脳室内投与した後の血糖値と血中遊離脂肪酸濃度を調べたが、両者には有意な変化は見られなかったことから、ソマトスタチンは栄養素の代謝とは関係がないと考えられる。

URL: 

公開日: 2013-06-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi