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2009 年度 実績報告書

鶏肝臓脂質・糖代謝のアディポネクチンによる制御機構

研究課題

研究課題/領域番号 21780258
研究機関独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構

研究代表者

大津 晴彦  独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 畜産草地研究所機能性飼料研究チーム, 研究員 (40455316)

キーワードアディポネクチン / 脂質代謝 / 糖代謝 / 応用動物 / 生理学
研究概要

鶏初期成長期において孵化時の雛は肝臓に多量の脂質を蓄積し、脂肪酸酸化も亢進しており、その後、肝臓内脂質は減少に向かう。従って初期成長期の鶏の脂質・糖代謝は大きく変動しており、脂質・糖代謝を調節するアディポネクチンの動態も大きく変化していると考えられる。そこで初年度は、鶏初期成長期におけるアディポネクチン動態の変動および脂質・糖代謝の変動を解析した。
0, 1, 2, 7, 14, 21日齢のブロイラー雛より、血液、肝臓を採取し、肝臓中アディポネクチン、アディポネクチン受容体(adipoR1, adipoR2) mRNA発現量および血中アディポネクチン量の変動を調べた。その結果、肝臓中アディポネクチン発現量の有意な変動は観察されなかったが、adipoR1は1日齢で他の日齢に対し発現量が高く、adipoR2は0日齢で発現が低く、1日齢で大きく上昇する結果を得た。また、血中アディポネクチン量は1,2日齢で他の日齢に対し、高い値を示し、鶏初期成長期において、アディポネクチンの作用系が変動していることが示された。
同様に血中脂質成分(トリグリセリド、総コレステロール、遊離脂肪酸、リン脂質)、グルコース濃度の変動および肝臓中脂肪酸合成関連因子(Fatty Acid Synthase [FAS])脂肪酸酸化関連因子(Camitine O-palmitoyltransferas2 [CPT2])糖新生系関連因子(Glucose-6-phosphatase [G6Pase], Phosphoenolpyruvate carboxykinase [PEPCK])解糖系関連因子(Phosphofructokinase [PFK]) mRNA発現量の変動も調べた。その結果、血中脂質濃度は総じて0,1日齢で21日齢に比べて高い値を示したが、グルコース濃度の有意な変動は観察されなかった。FASmRNA発現量は0日齢で低く、その後急激に上昇し、CPT2mRNA発現量は0,1日齢で高い値を示す傾向にあった。一方、糖代謝関連因子に関しては、G6Pase, PEPCK mRNA発現量は0,1日齢で低い値を示す傾向にあり、PFK mRNA発現量は1日齢で他の日齢に比べて高い値を示した。
以上のように、鶏初期成長期において肝臓脂質・糖代謝は大きく変動しており、また、アディポネクチン作用系も変動していることが示された。

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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