牛卵巣および猫卵巣から発育途上にある卵子を採取して体外培養を行い、卵胞・卵子が発育あるいは退行していく機構の解明を目指した。その結果、卵胞・卵子の発育に必要な卵胞刺激ホルモンは高濃度すぎると逆に卵胞発育を抑制することが示され、卵胞から分泌されるエストラジオールは卵胞発育に不可欠であることが分かった。一方、近年卵胞の発育過程で重要な役割を果たしていると報告されているFGF7 は、培養初期の卵子発育と顆粒層細胞の増殖に関連している可能性はあるが、培養後期の卵胞・卵子には明らかな効果が認められないことが分かった。
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