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2011 年度 実績報告書

白色腐朽菌による環境ホルモン分解機構の解明及び汚染土壌完全浄化菌の育種

研究課題

研究課題/領域番号 21780296
研究機関静岡大学

研究代表者

平井 浩文  静岡大学, 農学部, 准教授 (70322138)

キーワード白色腐朽菌 / 環境ホルモン / 環境浄化 / 分解機構 / 分子育種
研究概要

(1)リグニン分解酵素非産生条件下におけるビスフェノールA(BPA)の分解
昨年度までの結果より、リグニン分解酵素産生条件下においてBPAは白色腐朽菌Phanerochaete sordida YK-624株により酸化重合されることが判明している。そこで、BPAの完全分解を目指して、リグニン分解酵素非産生条件下においてBPAがどの様に代謝されるか検討した。ポテトデキストロース(PD)液体培地においてBPA(0.5mM)を処理したところ、7日間処理で約60%のBPAが除去された。本培養系よりBPA代謝産物を精製・単離し、ESI-TOF-MS及び各種NMR分析に供した結果、4-(2-(4-hydroxyphenyl)propan-2-yl)benzene-1,2-diolであることが判明し、BPAが水酸化されることが確認された。そこで本水酸化反応にシトクロムP450が関与しているかどうか確認するため、PD液体培地におけるBPA処理に及ぼすピペロニルブチキシド(PB)の影響を検討した結果、1mMPBの添加でBPAの代謝が大きく阻害されることが判明した。よって、本菌によるBPAの水酸化反応にシトクロムP450が関与していることが示唆された。
(2)模擬汚染土壌の浄化
木粉培地にて高発現するタンパク質遺伝子プロモーターとマンガンペルオキシダーゼ遺伝子を連結した遺伝子を導入したBM-65株(P.sordid YK-624株由来)を用いて模擬汚染土壌の浄化を試みた。ブナ木粉培地にて前培養したBM-65株を、同量のBPA混入土壌(100μg/g)と混合し、30℃にて5日間静置培養を行った。その後、培養系全体よりBPAを抽出し、HPLCにて定量を行ったところ、BPAの完全消失が確認された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Effective removal of endocrine disrupting-compounds by lignin peroxidase from the white-rot fungus Phanerochaete sordida YK-6242012

    • 著者名/発表者名
      J.Wang, N.Majima, H.Hirai, H.Kawagishi
    • 雑誌名

      Current Microbiology

      巻: 64 ページ: 300-303

    • DOI

      10.1007/s00284-011-0067-2

    • 査読あり
  • [学会発表] 高活性リグニン分解菌Phanerochaete sordida YK-624株によるビスフェノールAの分解2012

    • 著者名/発表者名
      王剣橋、河岸洋和、山本陽太郎、山本涼子、平井浩文
    • 学会等名
      第62回日本木材学会大会
    • 発表場所
      北海道大学(札幌市)
    • 年月日
      2012-03-16
  • [備考]

    • URL

      http://www.agr.shizuoka.ac.jp/c/biochem/index.html

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公開日: 2013-06-26  

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