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2010 年度 実績報告書

脊椎動物CMPーシアル酸合成酵素の核局在化の生物学的意義の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21780308
研究機関名古屋大学

研究代表者

藤田 明子  名古屋大学, 生物機能開発利用研究センター, 研究員 (60535003)

キーワードシアル酸 / CMP-シアル酸 / CMP-シアル酸合成酵素 / 糖鎖 / 細胞内局在
研究概要

CMP-Sia合成酵素(CMP-Sia synthetase ; CSS)は、糖鎖の非還元末端に修飾するSiaの発現に必須の酵素で、Mg^<2+>の存在下でSiaとCTPから活性化体CMP-Siaを合成する。本研究は、脊椎動物CSSの核局在することの重要性の有無を検証すること、およびCSSの核においてシグナル機能があるのかどうかを検証することの2つのことを行うことを目的としている。
昨年度は、マウス由来CSSがNIH3T3細胞内においてプロテアソームによる分解をうけることを明らかにした。しかし、細胞に導入したCSSは末端にMyc標識を付加されていたため、標識による影響を除外するため、標識のないCSSを導入して、NIH3T3細胞のCSS安定発現株を確立した。さらに、CSS活性のあるN末端領域(1-267aa)と機能未知のC末端領域(267-432aa)のどちらがプロテアソームによる分解に重要かを調べるため、それぞれの領域欠失体を作製し、NIH3T3細胞に導入、安定発現株を確立した。以上の各細胞株にMG132を添加し、昨年度作製した抗CSS抗体による細胞染色を行った。その結果、プロテアソームによるCSSの分解は、標識依存的なものではなくCSSのタンパク質発現が厳密な管理下にあること、N末端C末端両領域が関与することが明らかになった。
CSSの核局在の機能については、発生の観察が容易なメダカを用いて個体におけるCSSの機能を調べた。メダカ初期胚(1細胞期)にモルフォリノオリゴヌクレオチド法を用いて、CSSのノックダウンメダカを作製した。その結果、24時間以内の死亡率の上昇、胚体の形成異常が観察され、CSSおよびSiaの発現が初期発生に重要であることが示された。今後、細胞質ゾル局在CSS遺伝子を導入するレスキュー実験によって、核局在における機能を調べていく予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] 原索動物由来CMP-シアル酸合成酵素の性質2011

    • 著者名/発表者名
      藤田明子、安川裕子、佐藤ちひろ、澤田均、窪川かおる、Guerardel Yann、北島健
    • 学会等名
      日本農芸化学会2011年度大会
    • 発表場所
      (要旨集)
    • 年月日
      2011-03-05
  • [学会発表] Investigation of evolutionarily conserved CMP-sialic acid synthetases activity for Sia species from prochordate2010

    • 著者名/発表者名
      Fujita, A. ; Yasukawa, Y. ; Sato, C.; Kitajima, K.
    • 学会等名
      BMB2010(第83回日本生化学会大会)
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      2010-12-10
  • [学会発表] Further characterization of the evolutionally conserved sialic acid recognition region of CMP-sialic acid synthetases2010

    • 著者名/発表者名
      A.Fujita, C.Sato, Y.Yasukawa, K.Kitajima
    • 学会等名
      Sialoglyco2010
    • 発表場所
      Potsdam, Germany
    • 年月日
      2010-08-22
  • [学会発表] Is CMP-Sia Synthetase (CSS) a Sole Determinant of the Sialic Acid Species expressed on the Cell Surface?2010

    • 著者名/発表者名
      A.Fujita ; Y.Yasukawa, K.Shimano, S.Go, C.Sato, K.Kitajima
    • 学会等名
      The 25^<th> International Carbohydrate Symposium
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2010-08-02

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公開日: 2012-07-19  

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