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2009 年度 実績報告書

ワンポット連続反応による含窒素複素環の効率的合成法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21790015
研究機関大阪大学

研究代表者

村井 健一  大阪大学, 薬学研究科, 助教 (70532068)

キーワード複素環化学 / 連続反応 / ワンポット反応 / 多成分反応 / 環境対応
研究概要

イミダゾリンは医薬品など多くの生物活性化合物中に含まれる構造であり、キラル配位子など有機合成化学的にも有用な複素環の一つである。研究代表者はこれまでにアルデヒドとジアミンからイミダゾリンを合成する初めての手法を見出している。本法は、穏和な条件下、ワンポット縮合-酸化反応によりイミダゾリンを合成できる有用な反応である。本年度は、本法の基質適用範囲について研究し、シンプルなアルデヒドのみでなく、2位にアミドを持つアルデヒドなどから、より官能基化されたイミダゾリンを一挙に得ることに成功した。また、本反応がイミダゾリンのみならずベンゾイミダゾールにも適用できることも明らかにした。さらに、独自に設計したC3対称性トリスイミダゾリンを、本法を利用することで合成し、新たな有機触媒分子として有望であることを見出した。また、ワンポット縮合-酸化反応の、他の複素環合成への応用を目指し研究を行い、オキサゾールの新規合成法も確立しつつある。
一方、β-ケトエステルとアミンから生じるβ-エナミノエステルの水素結合を反応の制御に活用する新規複素環合成反応の開発研究を行い、o-アルキニルアニリン由来のβ-エナミノエステルを利用するタンデム反応により、これまでに効率的な合成法が比較的少ないN-アルケニルインドール類の合成法を開発した。本法では、中間体であるエナミノエステルが水素結合で安定化されるため、反応が首尾よく進行し、オレフィンがZ体に完全に制御されることが分かった。また、本反応がβ-ケトエステルのみならず、シンプルなケトンにも適用できる有用な反応であることを明らかにした。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (6件)

  • [雑誌論文] C_3-Symmetric Chiral Trisimidazoline : Design and Application to Organocatalyst2010

    • 著者名/発表者名
      Kenichi Murai, et al
    • 雑誌名

      Organic Letters 12

      ページ: 964-966

    • 査読あり
  • [雑誌論文] One-pot condensation-oxidation of glyoxamide with 1,2-diamines providing imidazolines and benzimidazoles2010

    • 著者名/発表者名
      Kenichi Murai, et al
    • 雑誌名

      Synthesis

      ページ: 520-526

    • 査読あり
  • [学会発表] 3-オキサゾリンを経るアルデヒドからのオキサゾール合成2010

    • 著者名/発表者名
      村井健一, 他
    • 学会等名
      日本薬学会第130回年会
    • 発表場所
      岡山市 桃太郎アリーナ
    • 年月日
      2010-03-28
  • [学会発表] C_3対称トリスイミダゾリン触媒を用いた不斉ニトロマイケル付加反応2010

    • 著者名/発表者名
      福島俊輔; 村井健一, 他
    • 学会等名
      日本薬学会第130回年会
    • 発表場所
      岡山大学津島キャンパス
    • 年月日
      2010-03-28
  • [学会発表] パラジウム触媒による2-オルトブロモフェニル-N-アルケニルインドールの予期せぬ反応2009

    • 著者名/発表者名
      林祥子; 村井健一, 他
    • 学会等名
      第29回有機合成若手セミナー
    • 発表場所
      甲南大学ポートアイランドキャンパス
    • 年月日
      2009-11-24
  • [学会発表] C_3対称トリスイミダゾリン触媒を利用する不斉ニトロマイケル付加反応2009

    • 著者名/発表者名
      福島俊輔; 村井健一, 他
    • 学会等名
      第29回有機合成若手セミナー
    • 発表場所
      甲南大学ポートアイランドキャンパス
    • 年月日
      2009-11-24
  • [学会発表] 実用的イミダゾリン合成法の開発とその展開-C_3対称トリスイミダゾリン触媒の合成と不斉反応への利用-2009

    • 著者名/発表者名
      村井健一, 他
    • 学会等名
      第59回 日本薬学会近畿支部大会
    • 発表場所
      近畿大学
    • 年月日
      2009-10-24
  • [学会発表] グリオキサミドと1,2-ジアミンのワンポットでの縮合-酸化反応によるイミダゾリン及びベンズイミダゾールの合成2009

    • 著者名/発表者名
      村井健一, 他
    • 学会等名
      第39回複素環化学討論会
    • 発表場所
      さわやかちば県民プラザ
    • 年月日
      2009-10-15

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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