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2010 年度 実績報告書

イオン性高分子ゲルを用いる有機反応システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 21790028
研究機関近畿大学

研究代表者

濱本 博三  近畿大学, 薬学部, 講師 (40365896)

キーワード合成化学 / 高分子構造・物性 / 高分子合成 / 触媒・化学プロセス / 有機化学
研究概要

本研究の目的は、優れた医薬品合成法や製造プロセスを構築する上で有用な固相反応系を開発するために、各種イオン性高分子ゲルの合成を行い、その特性や機能性に着目した反応系の設計を行い、新しい発想に基づいた有機反応システムを構築することにある。以下に平成22年度における本研究の成果を示す。
1)前年度の研究成果により、アンモニウム塩やイミダゾリウム塩等の陽イオンを高分子鎖に持つイオン性高分子の合成が可能になったが、今年度はスルホン酸塩等の陰イオンを高分子鎖に持つイオン性高分子の合成とその物性の評価(FT-IR,FT-NMR,SEM)を行った。その結果、スルホン酸塩を持つアクリルアミドとイソプロピルアクリルアミドを共重合させることにより、安定なイオン性高分子を与えることを見出した。さらに、これらの知見を活かすことにより、22年度研究実施計画で主要目的として掲げた両性イオン型の高分子合成に成功した。また、各種イオン性高分子をシリカゲル表面にグラフト化させることにより、種々の溶媒中で安定に扱うことが可能になることも明らかにした。
2)イオン液体等のイオン性環境中では種々の酸化反応が良好に進行することが明らかにされている。そこで、様々な金属酸化物塩を導入したイオン性高分子を調整し、これらを用いる環境調和型酸化反応への展開を行った。その結果、陽イオン型高分子にはタングステン酸塩、オスミウム酸塩、ルテニウム酸塩酸を安定に保持することができ、陰イオン型および両性イオン型の高分子にはバナジウム酸塩を安定に保持することが可能になり、それぞれ回収・再利用可能な酸化触媒として働くことを明らかにした。また、これらの方法の応用として、インドールカルボン酸類の酸化的脱炭酸反応への適用についても検討を加えた。

  • 研究成果

    (13件)

すべて 2011 2010 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (11件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Hypervalent iodine(III) mediated decarboxylative halogenation of indolecarboxylic acids for the synthesis of haloindole derivatives2010

    • 著者名/発表者名
      濱本博三
    • 雑誌名

      Synlett

      巻: 2010 ページ: 2593-2596

    • 査読あり
  • [学会発表] 超原子価ヨウ素試薬を用いるアルコキシ安息香酸類の脱炭酸的ヨード化反応について2011

    • 著者名/発表者名
      濱本博三
    • 学会等名
      日本薬学会第131年会
    • 発表場所
      ツインメッセ静岡(静岡)
    • 年月日
      2011-03-31
  • [学会発表] イオン性高分子の特徴に着目した触媒リサイクルシステムの設計と環境調和型酸化反応への応用2011

    • 著者名/発表者名
      濱本博三
    • 学会等名
      日本薬学会第131年会
    • 発表場所
      グランシップ静岡(静岡)
    • 年月日
      2011-03-29
  • [学会発表] 金属酸化物を活用する新規酸化反応システムの開発と応用2011

    • 著者名/発表者名
      濱本博三
    • 学会等名
      日本薬学会第131年会
    • 発表場所
      グランシップ静岡(静岡)
    • 年月日
      2011-03-29
  • [学会発表] インドールカルボン酸を用いるピロロフェナンスリドンアルカロイドの合成について2010

    • 著者名/発表者名
      三木康義
    • 学会等名
      第36回反応と合成の進歩シンポジウム
    • 発表場所
      ウインクあいち(名古屋)
    • 年月日
      2010-11-02
  • [学会発表] 抗腫瘍活性を有するピロロフェナンスリドンアルカロイドの合成について2010

    • 著者名/発表者名
      三木康義
    • 学会等名
      第60回日本薬学会近畿支部大会
    • 発表場所
      摂南大学(大阪)
    • 年月日
      2010-10-30
  • [学会発表] イオン性高分子を用いる固相バナジウム触媒の開発とその酸化反応への応用2010

    • 著者名/発表者名
      濱本博三
    • 学会等名
      第60回日本薬学会近畿支部大会
    • 発表場所
      摂南大学(大阪)
    • 年月日
      2010-10-30
  • [学会発表] イオン性高分子を活用する新しい酵素触媒反応システムの設計2010

    • 著者名/発表者名
      濱本博三
    • 学会等名
      第60回日本薬学会近畿支部大会
    • 発表場所
      摂南大学(大阪)
    • 年月日
      2010-10-30
  • [学会発表] アクリルアミド系高分子を活用する酵素触媒反応システムの設計2010

    • 著者名/発表者名
      濱本博三
    • 学会等名
      第14回生体触媒化学シンポジウム
    • 発表場所
      グランシップ静岡(静岡)
    • 年月日
      2010-09-23
  • [学会発表] ポリマーグラフトシリカを活用する新しい固相触媒反応システムの開発2010

    • 著者名/発表者名
      濱本博三
    • 学会等名
      日本プロセス化学会2010サマーシンポジウム
    • 発表場所
      タワーホール船堀(東京)
    • 年月日
      2010-07-16
  • [学会発表] イオン性高分子を用いる新しい固相ルテニウム触媒の開発と酸化反応システムへの応用2010

    • 著者名/発表者名
      濱本博三
    • 学会等名
      日本プロセス化学会2010サマーシンポジウム
    • 発表場所
      タワーホール船堀(東京)
    • 年月日
      2010-07-16
  • [学会発表] Synthesis of haloindoles via decarboxylative halogenation of indolecarboxylic acids using phenyliodine diacetate2010

    • 著者名/発表者名
      三木康義
    • 学会等名
      3^<rd> International conference on hypervalentiodine chemistry
    • 発表場所
      ボルドー(フランス)
    • 年月日
      2010-07-05
  • [備考]

    • URL

      http://ccpc01.cc.kindai.ac.jp/pharm/kenkyu/labo.htm

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公開日: 2012-07-19  

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