LBLミクロカプセルを用いた人工膵臓の開発

2010 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 21790031
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 物理系薬学
• 研究機関: 東北大学
• 研究代表者: 佐藤 勝彦 東北大学, 大学院・薬学研究科, 助教 (80400266)
• 研究期間 (年度): 2009 – 2010
• キーワード: クロカプセル / インスリンDD / 機能性薄膜 / 交互累積膜 / フェニルボロン酸

研究概要

本研究では、糖類に応答し内部のインスリンを放出するミクロカプセル(人工膵臓)を、アルギン酸とフェニルボロン酸修飾ポリアリルアミンをインスリンを含有するCaCO_3粒子の表面に積層し、その後EDTAによってCaCO_3を溶解除去することで調製した。糖類によるインスリンの放出はカプセル膜の崩壊に基づいており、添加された糖類が競合的にLBLカプセル膜中のフェニルボロン酸と結合したために引き起こされたと考えられる。

研究成果

• [雑誌論文] インスリンを含有する高分子ミクロカプセルの調製および糖応答性 (2010)
  • 著者名/発表者名: 佐藤勝彦、児玉大祐、遠藤好弘、吉田健太郎、安斉順一
  • 雑誌名: 高分子論文集 巻: 67 ページ: 544-548
  • 査読あり
• [雑誌論文] Sugar-dependent solubility and fluorescence property of copolymers consisting of phenylboronic acid and 2-hydroxyethyl methacrylate moieties (2010)
  • 著者名/発表者名: Katsuhiko Sato, Tatsuya Nakajima, Yu Yasukawa, Jun-ichi Anzai
  • 雑誌名: Polymer Bulletin 巻: 65 ページ: 807-814
  • 査読あり
• [雑誌論文] Layer-by-layer polyelectrolyte films containing insulin for pH-triggered release (2010)
  • 著者名/発表者名: Kentaro Yoshida, Katsuhiko Sato, Jun-ichi Anzai
  • 雑誌名: Journal of Materials Chemistry 巻: 20 ページ: 1546-1552
  • 査読あり
• [学会発表] CaCO_3粒子表面での重合反応によるカプセルの調製 (2010)
  • 著者名/発表者名: 佐藤勝彦, 中島達也, 安斉順一
  • 学会等名: 第49回日本薬学会東北支部大会
  • 発表場所: 郡山
  • 年月日: 2010-10-24
• [学会発表] グルコースセンサ機能をもつインスリンカプセル (2009)
  • 著者名/発表者名: 佐藤勝彦, 児玉大祐, 安斉順一
  • 学会等名: 第48回化学センサ研究発表会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2009-09-10