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2009 年度 実績報告書

肺がん治療を目的とした経肺投与ナノ製剤の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21790044
研究機関東京理科大学

研究代表者

友田 敬士郎  東京理科大学, 薬学部・薬学科, 助教 (70516400)

キーワードDDS / ナノテクノロジー / 肺がん治療 / 経肺投与
研究概要

肺疾患治療を目的とした経肺投与ナノ粒子製剤の開発を目的とし、ナノ粒子を経肺投与製剤化したナノコンポジット(NC)粒子を調製した。装置へ充填したNC粒子量に対する、放出されたNC粒子量の割合(ED値)及び肺深部へのNC粒子到達性(FPF値)を改善するために製剤への修飾検討を行った。従来法でナノ粒子調製時に分散安定剤として用いていたポリビニルアルコール(PVA)を、アルギニン(Arg)に変更した。PVAを用いた場合(ED値96%、FPF値15%)と異なり、Argを用いて得られたナノ粒子懸濁液をそのままスプレードライしてもNC粒子を得ることが可能であったが、ED値、FPF値共にPVAを用いた場合より低下した(ED値48.5%、FPF値5.5%)。一方、スプレードライ時に様々な種類の賦形剤(トレハロース(Tre)、バリン(Val)、トレオニン(Thr)、グルタミン(Gln))を加えてNC粒子を調製したところ、Valを除く賦形剤を加えた場合に、水に再分散が可能なNC粒子調製が可能であった。ED値及びFPF値を比較してみたところ、何れもアルギニン単独より高いED値を示し(Tre:93.0%、Thr:75.3%、Gln:90.6%)、また、FPF値はTreを用いた場合に最高値を示した(Tre:25.3%、Thr:17.6%、Gln:23.7%)。
次にスプレードライ時に水へ懸濁及び溶解させるナノ粒子、賦形剤の合計濃度を変化させてNC粒子を調製したところ、濃度が1.0%の時にFPF値は最大となった(濃度:FPF=0.5%:19.7%、1.0%:30.2%、1.5%:24.5%、2.0%:25.3%)。高濃度ではNC粒子密度が上がり、空気力学的粒子径は増加するためFPF値は低下し、逆に密度が低すぎるとでは空気力学的粒子径が減少しすぎるため、最適値が存在したと考えられる。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Preparation and properties of inhalable nanocomposite particles for treatment of lung cancer2009

    • 著者名/発表者名
      KEISHIRO TOMODA
    • 雑誌名

      Colloids and Surfaces B : Biointerfaces 71(2)

      ページ: 177-182

    • 査読あり
  • [学会発表] 肺がん治療用ナノ粒子製剤2010

    • 著者名/発表者名
      友田敬士郎
    • 学会等名
      日本薬学会第130年会
    • 発表場所
      岡山桃太郎アリーナ
    • 年月日
      2010-03-27
  • [学会発表] 肺がん細胞を標的とした経肺投与ナノ粒子製剤の開発2009

    • 著者名/発表者名
      友田敬士郎
    • 学会等名
      第13回バイオ治療法研究会
    • 発表場所
      社会福祉総合センター
    • 年月日
      2009-12-05
  • [学会発表] INHALABLE NANOFORMULATION FOR TREATMENT OF LUNG CARCINOMA2009

    • 著者名/発表者名
      友田敬士郎
    • 学会等名
      17^<th> International Symposium on Microencapsulation
    • 発表場所
      名古屋国際会議場
    • 年月日
      2009-09-29
  • [学会発表] 肺がん細胞標的化ナノ粒子製剤の開発2009

    • 著者名/発表者名
      友田敬士郎
    • 学会等名
      第62回コロイド及び界面化学討論会
    • 発表場所
      岡山理科大学
    • 年月日
      2009-09-19

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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