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2009 年度 実績報告書

神経プレシナプス形成のアダプター分子SYD-2による制御機構

研究課題

研究課題/領域番号 21790057
研究機関北海道大学

研究代表者

多留 偉功  北海道大学, 創成研究機構, 特任助教 (30533731)

キーワードシナプス / SYD-2 / Liprin / 線虫
研究概要

脳が機能する上での基本素子となるのが、シナプスと呼ばれる神経細胞間接着構造である。シナプス形成の分子機構の解明は脳科学の大きな課題であり、記憶や学習などの脳高次機能や老化・疾患に伴う神経系異常を理解する上での基盤となる。シナプス形成の中核をなすプロセスの一つに、プレシナプスの中心部位への特異的タンパク質群の集積が挙げられるが、その鍵を握る制御因子がSYD-2(SYnapse Defective-2)である。本研究は、SYD-2の活性化のメカニズムの解明と下流分子経路を担う分子群の同定を目的としており、本年度は以下の成果を得た。1、線虫C. elegansにおけるSYD-2経路の修飾変異体の単離:シナプス形成経路が過剰活性化されたsyd-2機能獲得変異体において、行動異常が改善するサプレッサー変異体のスクリーニングを行い、候補変異体を単離した。さらに、syd-1過剰発現トランスジェニック系統に対するエンハンサー変異のスクリーニングにおいても候補変異体を見出し、責任遺伝子のマッピングを進めた。2、SYD-2蛋白質のオリゴマー特性の生化学的解析:精製蛋白質を用いた生化学的解析によって、線虫SYD-2においてLH1ドメイン(約100アミノ酸残基からなるcoiled-coil領域)がオリゴマー形成能を有することを見出し、その特性を明らかにした。さらにヒトにおけるSYD-2相同分子であるLiprin-alphaにおいても、LH1ドメインが正常な細胞内局在に必須であり、LH1ドメイン内の機能亢進変異によって凝集特性が亢進することを明らかにした。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] Regulatory mechanism of SYD-2/Liprin-alpha activity in synapse formation2009

    • 著者名/発表者名
      多留偉功
    • 学会等名
      第32回 日本分子生物学会
    • 発表場所
      横浜、パシフィコ横浜
    • 年月日
      2009-12-12
  • [学会発表] 神経プレシナプス構造の部位決定機構の解析―線虫SYD-1とアダプター分子群の相互作用2009

    • 著者名/発表者名
      多留偉功
    • 学会等名
      The 1^<st> Conference on Intracellular Logistics
    • 発表場所
      沖縄、ANAインターコンチネンタル万座
    • 年月日
      2009-11-10
  • [学会発表] 神経細胞のプレシナプス構造の再構成をめざして2009

    • 著者名/発表者名
      多留偉功
    • 学会等名
      細胞を創る研究会2.0
    • 発表場所
      東京、東京大学
    • 年月日
      2009-10-02

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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