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2010 年度 実績報告書

神経プレシナプス形成のアダプター分子SYD-2による制御機構

研究課題

研究課題/領域番号 21790057
研究機関北海道大学

研究代表者

多留 偉功  北海道大学, 創成研究機構, 特任助教 (30533731)

キーワードシナプス / SYD-2 / Liprin / 線虫
研究概要

神経系が担う高度かつ多様な情報処理機能の基本素子となるのが、シナプスと呼ばれる神経細胞間接着構造である。シナプス形成の分子機構の解明は脳科学の大きな課題であり、記憶や学習などの脳高次機能や老化・疾患に伴う神経系異常を理解するための基盤となる。シナプス形成過程においてプレシナプス中心部位へ特異的タンパク質群が集積・組織化する際に、その鍵を握る制御因子がSYD-2(SYnapse Defective-2)である。そこで我々は、SYD-2の活性化のメカニズムの解明と下流分子経路を担う分子群の同定をめざして本研究を実施した。本年度の主な成果は次のとおりである。1)線虫C.elegansにおけるSYD-2経路の修飾変異体の同定と解析:syd-2変異体および関連遺伝子syd-1変異体の表現型を抑制または促進する修飾変異体について、性状解析と責任遺伝子座の決定を進めた。特に、スクリーニングによって単離された複数の変異体のうち、SYD-1・SYD-2の下流分子の候補として、syd-1過剰発現のエンハンサー変異を3番染色体上に同定した。また新規シナプス形成関連遺伝子候補として、syd-2機能欠損変異体と類似したプレシナプス形成異常を呈する変異体四系統を単離し、それらの変異を5番染色体上にマッピングした。さらに新規変異群が様々なプレシナプスタンパク質の局在に与える影響を、蛍光タンパク質を利用した生体内観察によって詳細に解析し、シナプス形成における機能特性を明らかにした。2)SYD-2蛋白質のオリゴマー特性の生理的解析:線虫SYD-2においてLH1ドメイン(約100アミノ酸残基からなるcoiled-coil領域)が示すオリゴマー形成能について、既知多量体形成ドメインとのキメラ分子を発現するトランスジェニック動物を作製・解析し、その生理機能評価を行った。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Increased amyloidogenic processing of transgenic human APP in X11-like deficient mouse brain2010

    • 著者名/発表者名
      Maho Kondo
    • 雑誌名

      Molecular Neurodegeneration

      巻: 5 ページ: 35

    • 査読あり
  • [学会発表] Regulatory Interaction of SYD-1 in the specification of presynaptic sites in C.elegans2010

    • 著者名/発表者名
      多留偉功
    • 学会等名
      第33回 日本分子生物学会
    • 発表場所
      神戸 ポートアイランド
    • 年月日
      2010-12-07

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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