本研究では、乳幼児発作の培養切片モデルおよび個体動物モデル(マウスおよびラット)を利用して、過剰神経活動によるミトコンドリアの軸索内集積と、ATP過剰産生による突起形成誘導の可能性を検証した。我々は、てんかん脳における神経軸索内ミトコンドリアの役割について、主に以下の点を明らかにした。 〓発作後、ミトコンドリアは軸索内に集積する。 〓ミトコンドリアの集積は神経活動依存的である。 〓軸索終末より放出された脳由来神経栄養因子が、近接する軸索領域にミトコンドリアを集積させる。 〓集積したミトコンドリアは、軸索局所においてATPを産生し、軸索分枝を形成する。
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