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2009 年度 実績報告書

R-Rasファミリー低分子量G蛋白質の情報伝達機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 21790069
研究機関京都大学

研究代表者

生沼 泉  京都大学, 生命科学研究科, 助教 (40452297)

キーワードR-Ras / Myosin / integrin / 細胞接着
研究概要

内在性のR-Rasは神経細胞において、軸索が伸長する時期に強く活性化され、またその細胞内局在は軸索に限局している。また、R-Rasを欠失させた神経細胞では軸索の形成が著しく阻害される。一方、Plexin-B1はそのR-Ras GAP活性により軸索の反発作用を発揮する。このことから、R-Rasが軸索ガイダンス作用において決定的な役割を果たしており、その活性調節がガイダンス因子の作用に必要であると考えられる。しかしながら、R-Rasがどのような機序で軸索の伸長を引き起こすのか、またどのような分子機構で細胞接着や細胞膜伸展に必要な細胞接着因子受容体、インテグリンを活性化するのかはいまだ明らかではない。申請者はこれまでに、細胞が細胞外マトリックスに接着するとR-Rasが活性化され、活性化されたR-Rasがインテグリンを活性化して細胞膜が伸展し、Plexin-B1はこのR-Rasによるインテグリンの活性化を抑制することにより、軸索伸長を阻害し、反発作用を発揮することを明らかにした。今回、申請者はさらに、R-Rasがどのような分子機構でインテグリンの活性化を引き起こすのかを検討し、R-Rasの下流でインテグリンを活性化するためのR-Ras特異的なエフェクター分子を同定した。R-Rasによるインテグリン活性化のエフェクターはモーター蛋白質であるMyo7aであり、Myo7aがR-Rasと結合し、その結合がMyo7aのモーター活性を促進することにより、Myo7aの積み荷であるインテグリンの細胞の先導端への輸送を効率よく行うことを明らかにした。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Plexin-B1 is a GTPase activating protein for M-Ras, remodeling dendrite morphology.2009

    • 著者名/発表者名
      Yasuhiro Saito, Izumi Oinuma, Hironori Katoh, Manabu Negishi
    • 雑誌名

      EMBO reports 10

      ページ: 614-621

    • 査読あり
  • [学会発表] Molecular mechanism of integrin activation by R-Ras2009

    • 著者名/発表者名
      生沼泉、根岸学
    • 学会等名
      第82回日本生化学会大会
    • 発表場所
      神戸ポートピアホテル
    • 年月日
      2009-10-23
  • [学会発表] 神経回路形成へのナビゲーション2009

    • 著者名/発表者名
      生沼泉
    • 学会等名
      第82回日本生化学会大会
    • 発表場所
      神戸ポートピアホテル
    • 年月日
      2009-10-22
  • [備考]

    • URL

      http://www.users.kudpc.kyoto-u.ac.jp/~p51907/negishi/index.html

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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