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2009 年度 実績報告書

免疫応答のモジュレーターとしての成熟マスト細胞

研究課題

研究課題/領域番号 21790100
研究機関岡山大学

研究代表者

田中 智之  岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (40303846)

キーワードマスト細胞 / 線維芽細胞 / 皮膚 / Gi / compound 48 / 80
研究概要

近年、よりヒトに近い病態モデルが開発されることを通じて、多様な疾患においてマスト細胞が免疫応答のモジュレーターとしてはたらく可能性が示されている。本研究では、申請者が最近確立した成熟マスト細胞を模倣する培養系を活用して、従来解析が難しかった細胞レベルでの成熟マスト細胞の機能解明を行う。具体的には、1.移植組織に対する免疫寛容の成立にマスト細胞が寄与するメカニズム、および、2.非IgE刺激による成熟マスト細胞の活性化機構を明らかにすることを目的とする。
1. 組織結合型培養マスト細胞に関する解析
申請者は骨髄細胞をIL-3存在下、1ヶ月間培養して得られるマスト細胞(BMMC)を、さらにSCF存在下、線維芽細胞と共培養するという方法で、皮膚組織のマスト細胞に近い培養モデルを確立している。フィーダーである線維芽細胞に遺伝子導入、あるいはRNAiの手法により発現を抑制することにより、組織結合型培養マスト細胞を大量に得る手法を開発した。
2. 皮膚マスト細胞の発現遺伝子の解析
移植実験の準備段階として、皮膚組織マスト細胞、あるいは皮膚に移植されたマスト細胞の発現遺伝子を解析した。
3. IL-17によるマスト細胞の活性化の解析
マスト細胞の成熟に伴うIL-17受容体の発現亢進をタンパク質レベルで確認した。
4. 非IgE刺激による成熟マスト細胞の活性化機構
Gi依存性脱顆粒を引き起こすことが知られるcompound 48/80を用いて、刺激により細胞外からのCaイオンの流入が起こること、また細胞内チロシンリン酸化が起こることを確認し、抗原抗体反応との比較を行った。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (3件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Impaired activation of mast cells upon IgE-mediated antigen stimulation in a stroke-prone spontaneously hypertensive rat strain, SHRSPZ.2010

    • 著者名/発表者名
      Sakanaka, M., Funuta, K., Ichikaxa, A., Tanaka S.
    • 雑誌名

      Immunol.Lett. 128

      ページ: 74-79

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Suppression of CXCR4 expression in mast cells upon IgE-mediated antigen stimulation.2010

    • 著者名/発表者名
      Matsuura, J., Sakanaka. M., Sato. N., Ichikawa. A., Tanaka, S.
    • 雑誌名

      Inflamm.Res. 59

      ページ: 123-127

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Interleukin-4-mediated suppression of histamine synthesis in a murine mast cell line, BNu-2c13.2009

    • 著者名/発表者名
      Sato.N., Tanaka.S., Matsuum, J., Takasu, Y., Ichikoua.A.
    • 雑誌名

      Biol.Pharm.Bull. 32

      ページ: 1800-1802

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Prostaglandin EP3 receptor superactivates adenylyl cyclase via the Gq/PLC/Ca2+ pathway in a lipid raft-dependent manner.2009

    • 著者名/発表者名
      Yamaoka, K., Yano, A., Kuroiwa, K., Morimoto, K., Inazumi, T., Hatae, N.,Tabata, Segi-Nishida, E., Tanaka, S Ichikawa A, Sugimoto Y
    • 雑誌名

      Biochem.Biophys.Res.Commun. 389

      ページ: 678-682

    • 査読あり
  • [学会発表] CD44を介したマウス組織結合型マスト細胞の増殖制御2009

    • 著者名/発表者名
      ○田中智之、高野裕嗣、木全弘治、中山和久、杉本幸彦、市川厚
    • 学会等名
      第82回日本生化学会大会
    • 発表場所
      神戸市
    • 年月日
      2009-10-23
  • [学会発表] マスト細胞の機能制御に関わる分子機構の解析(奨励賞受賞講演)2009

    • 著者名/発表者名
      ○田中智之
    • 学会等名
      第82回日本生化学会大会
    • 発表場所
      神戸市
    • 年月日
      2009-10-21
  • [学会発表] 高血圧モデルラットマスト細胞における抗原抗体反応の減弱機構2009

    • 著者名/発表者名
      ○田中智之、阪中麻利子、古田和幸、市川厚
    • 学会等名
      第13回日本ヒスタミン学会
    • 発表場所
      仙台市
    • 年月日
      2009-10-08
  • [備考]

    • URL

      http://www.cc.okayama-u.ac.jp/~tanaka-s/

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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