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2009 年度 実績報告書

統合失調症関連分子dysbindin-1の性状機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 21790106
研究機関愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所

研究代表者

伊東 秀記  愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 神経制御学部, 主任研究員 (40311443)

キーワードスパイン / 神経細胞 / 統合失調症 / dysbindin-1 / WAVE2
研究概要

Dysbindin-1は、筋ジストロフィーの病態との関連が指摘されているジストロフィン複合体を構成するジストロブレビンと結合する分子として見いだされた。近年、dysbindin-1遺伝子のSNPと統合失調症発症との関連が指摘され、病態との関連が注目されているが、神経発達における機能はよくわかっていない。これまでの私共の解析から、dysbindin-1は、神経細胞の樹状突起スパインに局在することがわかっている。Dysbindin-1のスパイン形態制御における機能を明らかにすることを目指し、初代培養海馬神経細胞を用いたRNAiノックダウン実験を行った。その結果、dysbindin-1の発現を抑制した神経細胞では、異常に伸長した未成熟なスパインが増加することがわかった。Dysbindin-1のスパイン形態制御の分子機構を明らかにするため、蛋白質相互作用データベースを利用し、dysbindin-1結合分子を検索した。その結果、低分子量G蛋白質RacのエフェクターであるWAVE2が結合分子として同定されていることがわかった。哺乳動物細胞の過剰発現系を用いた免疫沈降法により、dysbindin-1とWAVE2の結合を確認できた。両蛋白質の結合部位を解析したところ、dysbindir-1のコイルドコイル領域を含むN端とWAVE2のWHDドメインが相互作用していることがわかった。また、WAVE2の活性化および細胞膜への移行に重要なAbi-1とdysbindin-1が結合することも明らかにした。さらに、dysbindin-1はWAVE2/Abi-1複合体の形成を促進することがわかった。これらのことから、dysbindin-1は、WAVE2/Abi-1複合体の形成を介して、スパイン形態を制御していると考えられた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2009 その他

すべて 学会発表 (5件) 備考 (1件)

  • [学会発表] Dysbindin-1によるWAVE2/Abi-1複合体を介したスパイン形態制御2009

    • 著者名/発表者名
      伊東秀記
    • 学会等名
      日本生化学会大会
    • 発表場所
      神戸国際会議場(兵庫県)
    • 年月日
      2009-10-24
  • [学会発表] 大脳皮質形成におけるセプチンの役割2009

    • 著者名/発表者名
      篠田友靖
    • 学会等名
      日本生化学会大会
    • 発表場所
      神戸国際会議場(兵庫県)
    • 年月日
      2009-10-24
  • [学会発表] Sept14の大脳皮質形成における機能2009

    • 著者名/発表者名
      篠田友靖
    • 学会等名
      日本神経科学大会
    • 発表場所
      名古屋国際会議場(愛知県)
    • 年月日
      2009-09-16
  • [学会発表] Dysbindin-1による海馬神経細胞の樹状突起形態制御2009

    • 著者名/発表者名
      伊東秀記
    • 学会等名
      日本神経化学大会
    • 発表場所
      ホテル天坊(群馬県)
    • 年月日
      2009-06-24
  • [学会発表] 大脳皮質発生におけるセプチンの機能2009

    • 著者名/発表者名
      篠田友靖
    • 学会等名
      日本神経化学会大会
    • 発表場所
      ホテル天坊(群馬県)
    • 年月日
      2009-06-22
  • [備考]

    • URL

      http://www.inst-hsc.jp

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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