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2009 年度 実績報告書

主要フィトカンナビノイドによるヒトCYP1A1遺伝子の発現誘導機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21790135
研究機関北陸大学

研究代表者

山折 大  北陸大学, 薬学部, 助教 (40360218)

キーワード大麻 / 非幻覚成分 / フィトカンナビノイド / カンナビジオール / ヒトCYP1A1 / HepG2細胞 / 発現誘導 / AhR
研究概要

CBD(5-50μM)をヒト肝がん由来HepG2細胞に6時間処理したとき、CYP1A1 mRNAの発現量は濃度依存的に増加した。CYP1A1 mRNAの発現量の変化を経時的(0-12時間)に解析したところ、25μM CBD処理後6時間で最も高い誘導能を示し、その後減少した。CYP1A1は芳香族炭化水素受容体(AhR)を介して誘導されることが知られている。そこで、CBDによるCYP1A1の発現誘導におけるAhRの関与について検討した。AhRアンタゴニストであるレスベラトロールおよびクエルセチンを前処理したとき、いずれもCBDによるCYP1A1 mRNAの発現誘導を有意に抑制した。また、AhR siRNAを細胞内に導入しAhRをノックダウンさせた場合でも、発現誘導が有意に抑制された。これらの結果から、CBDはAhRを介してCYP1A1遺伝子の発現を誘導することが示唆された。CBDは、テルペン骨格とレゾルシン骨格からなる化合物である。そこで、CBDによるCYP1A1の発現誘導にCBDのどの構造が重要なのかを明らかにするため、CBD関連化合物を用いて、CYP1A1の発現誘導能を比較検討した。その結果、d-リモネン(テルペン骨格に相当)、CBDのモノメチルエーテル体およびジメチルエーテル体は、CYP1A1 mRNAの発現を誘導しなかった。また、オリベトール(レゾルシン骨格に相当)はCYP1A1 mRNAをわずかに誘導したが、その誘導能はCBDに比べて顕著に低かった。これらの結果から、CYP1A1の発現誘導には、CBDのテルペン骨格とレゾルシン骨格の両方が必要であり、また両フェノール性水酸基も重要な役割を果たしていることが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 大麻非幻覚成分カンナビジオールによるヒトCYP1A1発現誘導2009

    • 著者名/発表者名
      山折大
    • 学会等名
      フォーラム2009 衛生薬学・環境トキシコロジー
    • 発表場所
      沖縄コンベンションセンター
    • 年月日
      2009-11-05

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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