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2009 年度 実績報告書

大腸癌の抗癌剤感受性を予測するバイオマーカーの同定と臨床的応用

研究課題

研究課題/領域番号 21790168
研究機関姫路獨協大学

研究代表者

高良 恒史  姫路獨協大学, 薬学部, 准教授 (00329939)

キーワード癌 / 薬剤反応性 / マイクロアレイ / バイオマーカー
研究概要

ヒト大腸癌細胞株(Caco-2、DLD-1、HCT-15、HCT116、LS180、SW620及びWiDr細胞)のmRNA発現についてマイクロアレイによる網羅的発現解析を実施した。さらに、得られた網羅的遺伝子発現データとシスプラチン(CDDP)、カルボプラチン(CBDCA)及びオキサリプラチン(L-OHP)に対する感受性との関連性について検討した。その結果、検討した約48,000遺伝子のうち、99遺伝子の発現がCDDPのIC_50値と負の相関(r<-0.757)を示した。また、CBDCA及びL-OHPのIC_50値と遺伝子発現量が負の相関を示した遺伝子数は、それぞれ89(r<-0.755)及び89(r<-0.756)であった。さらに、いずれの薬物のIC_50値とも負の相関を示した遺伝子は8種に絞り込まれた。一方、220、463及び260遺伝子の発現量が、それぞれCDDP(r>0.755)、CBDCA(r>0.755)及びL-OHP(r>0.756)のIC_50値と正の相関を示した。さらに、IC_50値と遺伝子発現量が、いずれの薬物においても正の相関を示したのは48種であった。なお、これら薬物の感受性等への影響が既に報告されている遺伝子は、今回抽出した遺伝子群には認められなかった。従って、本結果は、癌細胞の抗癌剤感受性を予測できる新規の遺伝子群が存在している可能性を示唆している。
今後、これら遺伝子の抗癌剤感受性における機能的役割を明らかにすることにより、抗癌剤感受性を予測するための有用なバイオマーカーになることが期待される。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010 2009

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 大腸癌細胞での抗腫瘍性白金錯体及び5-FUの感受性を規定する要因の探索2010

    • 著者名/発表者名
      峯垣哲也、高良恒史, 他
    • 学会等名
      日本薬学会第130年会
    • 発表場所
      岡山県桃太郎アリーナ
    • 年月日
      2010-03-28
  • [学会発表] 網羅的遺伝子発現解析に基づいた抗腫瘍性白金錯体感受性因子の探索2009

    • 著者名/発表者名
      薮田直希、高良恒史, 他
    • 学会等名
      第19回日本医療薬学会年会
    • 発表場所
      長崎県立総合体育館
    • 年月日
      2009-10-24

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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