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2009 年度 実績報告書

新規神経回路創出のための分子基盤の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21790189
研究機関自治医科大学

研究代表者

矢嶋 浩  自治医科大学, 医学部, 講師 (10433583)

キーワード発生・分化 / 神経堤細胞 / 脊髄神経節 / 感覚神経 / 一次知覚神経 / Six遺伝子
研究概要

Six1/Six4二重欠損マウスにおけるRB様細胞の解析
Six1/Six4二重欠損マウス胚では、神経管内に異所的に知覚神経様の細胞が出現する。その細胞では、魚類や両生類の幼生期神経管内に生じる一次知覚神経細胞(RB細胞)のマーカーであるTlx3やKv1.1が陽性であった。また、逆行性トレーサーによる標識実験から、その細胞が神経管の中から外に神経突起を伸ばしていることが明らかとなった。さらに、cre-loxシステムを用いた解析から、その細胞が神経堤細胞由来であることが強く示唆された。
Six1/Six4二重欠損マウスの表現型回復実験
マウス胚体幹部において、Six遺伝子は神経堤細胞のみならず間充織や筋肉にも発現が認められる。神経管内に異所的に生じた細胞が、神経堤細胞そのものに発現しているSix遺伝子の欠損によるものなのか否かを明らかにするため、Six1/Six4二重欠損マウスにおいて神経堤細胞特異的にSix1を強制発現させ、表現型の回復を試みた。結果、異所的に生じた細胞が有意に減少したことから、正常発生においては、神経堤細胞に発現しているSix1が神経管内に一次知覚神経を生じさせることを阻害していることが示唆された。
両生類一次知覚神経細胞におけるSix遺伝子発現の解析及び過剩発現の影響
両生類アフリカツメガエル胚のRB細胞や脊髄神経節神経細胞におけるSix遺伝子の発現を詳細に観察した。RB細胞ではその発生の後期、細胞死に先行してSix1が発現するが、脊髄神経節では哺乳類や鳥類と同様にその発生初期からSix1を発現していた。そこで、アフリカツメガエル胚の予定一次知覚神経領域に本来の発現開始時期よりも早くSix1を強制発現させたところ、RB細胞の発生プログラムを阻害し、同時に脊髄神経節様の神経細胞を本来の発生よりも早期に生じさせた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 その他

すべて 学会発表 (3件) 備考 (1件)

  • [学会発表] The Key Regulator in the Evolution of Trunk Primary Sensory Neurons2009

    • 著者名/発表者名
      矢嶋浩
    • 学会等名
      Common Themes and New Concepts Sensory Formation (The 18^<th> CDB Meeting)
    • 発表場所
      理化学研究所発生再生科学総合研究センター(神戸市)
    • 年月日
      20090413-20090415
  • [学会発表] Key regulator for the transition from intra- to extra-spinal sensory neurons in the craniates2009

    • 著者名/発表者名
      矢嶋浩
    • 学会等名
      Neuroscience 2009
    • 発表場所
      McCormick Place convention center(米国・シカゴ)
    • 年月日
      2009-10-18
  • [学会発表] Formation of the extraspinal sensory cells in the craniates2009

    • 著者名/発表者名
      矢嶋浩
    • 学会等名
      第42回日本発生生物学会
    • 発表場所
      朱鷺メッセ:新潟コンベンションセンター(新潟市)
    • 年月日
      2009-05-30
  • [備考]

    • URL

      http://www.jichi.ac.jp/biol/home.html

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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