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2010 年度 実績報告書

新規神経回路創出のための分子基盤の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21790189
研究機関自治医科大学

研究代表者

矢嶋 浩  自治医科大学, 医学部, 講師 (10433583)

キーワード発生・分化 / 神経堤細胞 / 脊髄神経節 / 感覚神経 / 一次知覚神経 / Six遺伝子
研究概要

鳥類における神経堤細胞の解析、RB細胞の探索と解析、内在性Six遺伝子の抑制
発生中の鳥類・ニワトリ胚脊髄神経節におけるSix遺伝子の発現を明らかにした。Six1遺伝子、Six4遺伝子は共に脊髄神経節発生の初期から発現しており、Six1遺伝子に関しては本研究室で作製されたニワトリSix1を特異的に認識する抗体と、神経細胞のマーカーであるIslet1/2、グリア細胞のマーカーであるSox10に対する抗体との多重染色により、Six1が神経細胞の系譜で発現していることが明らかになった。ニワトリ脊髄神経節発生におけるSix遺伝子の発現の時期・場所がマウスと酷似することから、羊膜類の脊髄神経節発生におけるSix遺伝子の役割が保存されている可能性が示唆された。また、ニワトリ胚にin ovoエレクトロポレーション法を用いてsiRNAを導入し、神経堤細胞特異的にSix遺伝子の発現を抑制することが出来た。得られた表現型とSix1/Sixs4二重欠損マウスの表現型とを比較し、Six遺伝子機能の共通点と相違点の検討を続けている。
進化に関与していると考えられるSix遺伝子シス制御配列の探索
Six遺伝子の発現開始時期がマウスとアフリカツメガエルで異なっていることの原因を明らかにするため、マウス脊髄神経節におけるSix1遺伝子発現を司ると考えられるシス配列とアフリカツメガエルの相同配列の活性を比較した。どちらの配列も発生中のアフリカツメガエル胚脊髄神経節で活性を示したが、RB細胞の発生過程においてはマウスのシス配列のみに活性が観察された。これによって、単一のエンハンサーの変化によるSix遺伝子の早期発現の獲得が一次知覚神経進化の鍵となった可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Six family genes control the proliferation and differentiation of muscle satellite cells.2010

    • 著者名/発表者名
      Hiroshi Yajima
    • 雑誌名

      Experimental Cell Research

      巻: 316 ページ: 2932-2944

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Conserved expression of mouse Six1 in the pre-placodal region (PPR) and identification of an enhancer for the rostral PPR.2010

    • 著者名/発表者名
      Shigeru Sato
    • 雑誌名

      Developmental Biology

      巻: 344 ページ: 158-171

    • 査読あり
  • [学会発表] 脊索動物体幹部一次知覚神経発生・進化におけるSix遺伝子の役割2010

    • 著者名/発表者名
      矢嶋浩
    • 学会等名
      第81回 日本動物学会年会
    • 発表場所
      東京大学教養学部
    • 年月日
      2010-09-25
  • [学会発表] Developmental switch from Rohon-Beard cells to dorsal root ganglia in Xenopus2010

    • 著者名/発表者名
      矢嶋浩
    • 学会等名
      第43回日本発生生物学会
    • 発表場所
      国立京都国際会館
    • 年月日
      2010-06-21
  • [備考]

    • URL

      http://www.jichi.ac.jp/biol/home.html

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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