研究課題
本申請研究はVSOPチャネル会合ドメインのタンパクを発現、精製、結晶化し3次元構造をX線結晶構造解析で決定する。構造情報を基にした変異を導入した会合ドメインタンパク、および変異VSOPチャネルの、生化学的性質の解析・電気生理学的機能解析を行い、両者の相関を解析する。また、VSOPのC端細胞内領域を外的にコントロールできる因子、温度、酸化還元(redox)、イオン強度、pHで性質の変化するコイルドコイルに置換したチャネルをデザインし、チャネル活性を人工的にコントロールすることを試みる。これらを目的として行われる研究課題である。本年度(H21年度)はマウスVSOP細胞内会合領域のX結晶構造を高解像度(1.45Å)で決定することに成功した。細胞内会合領域は2量体並行コイルドコイル構造を呈していた。細胞内領域は2量体会合に寄与することを明らかとした。構造を基にした変異体を作成し電気生理学的解析を行った。ゲーティング速度を調節する機能を有することを明らかとした。タンパク質生化学実験からコイルドコイル蛋白の熱安定性は弱く体温付近で融解し、またその融解温度は酸化還元による変化が観察された。これらの実験結果は、コイルドコイル領域の熱安定性を酸化還元によりコントロールすることで人工的にプロトンチャネルのゲーティング速度をコントロール出来ることを示唆する。
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Journal of General Physiology 133
ページ: 93-109
PLoS One 4
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Journal of Physiology 587
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http://www.med.osaka-u.ac.jp/pub/phys2/tougouseiri/menu.htm