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2009 年度 実績報告書

ヒト細胞の再生医療における移植源としての有用性を評価する新規動物システムの確立

研究課題

研究課題/領域番号 21790214
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

松井 健  慶應義塾大学, 医学部, 研究員(非常勤) (90528605)

キーワード実験動物 / 人工多能性幹細胞
研究概要

NOGマウスの体細胞は遺伝子改変に起因する脆弱性を伴っており、NOGマウス由来線維芽細胞への山中4因子の導入では、iPS細胞を作成することはできなかった。申請者は体性幹細胞の一種である間葉系幹細胞(MSC)への4遺伝子導入により、生体由来の線維芽細胞への遺伝子導入よりも高い効率でiPS細胞を誘導できることに着目した。マウスの骨髄から得られた細胞群に対し、FACSシステムを用いて白血球系のマーカーであるCD45を発現している細胞および赤血球マーカーであるTer119陽性細胞を除去し、残った細胞群からMSCのマーカーであるPDGFRα(platelet derived growth factor receptor α)およびSca-1(Stem cell antigen-1)を共に発現する細胞を収集することでマウスMSCを得ることができる(Morikawa et al; J Exp Med. 2009 Oct 26; 206(11): 2483-96)。申請者は、この方法で得たNOGマウスMSCに上記の4遺伝子を導入し、NOGマウスiPS細胞の樹立に成功した。しかしこれらの細胞のBlastcyst injectionではキメラマウスは得られなかった。そこで、申請者はさらに高確率で生殖細胞に分化可能なNOGマウスiPS細胞を樹立するため、c-mycを除いたoct3/4、klf4、sox2の3因子導入によるNOGマウスiPS細胞の樹立を行った。3因子導入により樹立されたNOGマウスiPS細胞は、通常のES細胞培地では分化してしまったが、申請者はiPS細胞の未分化状態維持に寄与することが知られているMEK inhibitor, GSK inhibitor, TGF-β inhibitor (Sheng Ding et al; Cell Stem Cell, 2009)を培地に添加し、3因子導入によるNOGマウスiPS細胞の樹立・維持に成功した。

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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